公開日:2026.06.28
未経験者採用のメリット・デメリットとは?成功させるポイントを採用担当者向けに解説
採用難が続くなか、即戦力人材の確保は年々難しくなっています。
そのため、採用対象を広げる手段として、未経験者採用に取り組む企業が増えています。
「未経験者採用にはどのようなメリットがある?」
「教育コストや早期離職のリスクが不安……。」
「未経験者を採用する際は、何を重視すればよい?」
このように悩む採用担当者の方も多いのではないでしょうか。
未経験者採用は、応募母集団を広げながら、成長意欲の高い人材と出会いやすい採用手法です。
一方で、育成体制や採用基準が不十分なまま進めると、ミスマッチや早期離職につながる可能性もあります。
本記事では、未経験者採用のメリット・デメリットを解説。
あわせて、未経験者採用が広がっている背景や、採用時に見極めるべきポイントも紹介します。
未経験者採用の強化を検討している採用担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の要点まとめ
未経験者採用とは、経験がない人材を採用し、入社後に育成する採用手法です。
採用難が続くなかで、人材確保の選択肢を広げる方法として注目されています。
未経験者採用の要点は、以下のとおりです。
- 未経験者採用は、応募母集団を広げやすい採用手法です。
- 成長意欲や学習意欲の高い人材と出会いやすくなります。
- 自社の文化になじみやすく、新しい視点の導入も期待できます。
- 教育コストや早期離職、現場負担には注意が必要です。
- 未経験者は、経験状況によって3つに分類できます。
- 教育体制が整っている企業ほど、未経験採用と相性が良いです。
- 即戦力が必要な企業は、慎重に検討する必要があります。
- 採用時は、意欲・学習姿勢・社風との相性を確認しましょう。
未経験者採用は、育成と定着まで設計することで、長期的な人材確保につながります。
目次
未経験採用のメリット
採用難や即戦力人材の不足を背景に、未経験採用を検討する企業は増えています。
ここでは、未経験採用が企業にもたらすメリットを、4つの観点から整理します。
応募母集団が広がり採用難を解消しやすい
経験者採用だけで人材確保が難しい場合、未経験者採用は有効な選択肢になります。
経験や特定スキルに条件を絞るほど、候補者の母数は限られます。
その点、未経験者まで対象を広げれば、業界や職種を問わず接点を増やせます。
リクルートワークス研究所の調査でも、中途採用を実施した企業の割合は84.4%と過去最高を更新し、
採用者に占める未経験者の比率も31.9%まで拡大しています。
未経験者採用で期待できる主な効果は、以下のとおりです。
- 幅広い応募者にアプローチできる
- 経験者採用より母集団を形成しやすい
- ポテンシャルや人柄を重視できる
- 採用難の中でも人材確保の選択肢が広がる
即戦力人材にこだわりすぎると、採用活動が長期化することもあります。
必要なスキルを入社後に育成できる場合は、未経験者も採用対象に含めることが重要です。
成長意欲・学習意欲が高い人材を獲得できる
未経験者採用では、成長意欲や学習意欲の高い人材と出会いやすくなります。
未経験の業界や職種に挑戦する人は、新しい知識を吸収したい意欲を持っている場合があります。
そのため、教育体制やOJTを整えれば、入社後の成長を後押ししやすいでしょう。
未経験者採用で期待できる効果は、以下のとおりです。
- 新しい知識や業務を前向きに学びやすい
- 成長意欲の高い人材を採用しやすい
- 周囲の社員にも良い刺激を与えられる
- 教育次第で長期的な活躍を期待できる
人材育成に力を入れている企業であれば、将来の中核人材を育てる採用手法として活用できます。
前職の思い込みがなく自社カラーに染まりやすい
未経験者は、前職のやり方に縛られにくく、自社の文化になじみやすい傾向があります。
経験者採用では、前職の進め方や価値観が自社と合わず、ミスマッチになることもあります。
一方で未経験者は、業務ルールやノウハウを素直に吸収しやすい点が強みです。
未経験者採用で期待できるメリットは、以下のとおりです。
- 自社の文化や業務の進め方を吸収しやすい
- 前職との比較による摩擦が起こりにくい
- 企業理念や価値観に共感する人材を育てやすい
- 長期的な定着につながりやすい
独自の文化や仕事の進め方を大切にする企業ほど、未経験者採用を組織づくりに活かしやすいでしょう。
新しい発想や視点で組織を活性化できる
未経験者採用は、新しい発想や視点を組織に取り入れるきっかけになります。
異業界や異職種から転職してきた人材は、自社にはない経験や知識を持っているためです。
既存社員では当たり前になっている業務にも、別の角度から課題を見つけられる場合があります。
未経験者採用によって組織に期待できる変化は、以下のとおりです。
- 異業界で培った知識や経験を活かせる
- 社内の課題や非効率に気づきやすい
- 新しいアイデアや改善提案が生まれやすい
- 多様な人材が増え、組織が活性化する
同じ経験を持つ人材だけでは、発想や判断が偏ることもあります。
さまざまな背景を持つ人材を受け入れることで、組織全体の創造性や問題解決力の向上も期待できるでしょう。

未経験採用のデメリット・注意点
未経験採用は有効な一方、育成や定着面で課題が生じることもあります。
ここでは、導入前に押さえたいデメリットと注意点を整理します。
教育・育成に時間とコストがかかる
未経験者採用では、教育・育成に一定の時間とコストがかかります。
業界や職種の基礎知識がない状態から始まるため、入社後の研修やOJTが欠かせません。
受け入れ前に確認したいポイントは、以下のとおりです。
- 基礎知識から教える必要がある
- 教育体制やマニュアルの整備が必要になる
- 指導担当者の工数が増える
- フォロー不足は早期離職につながる可能性がある
教育体制が不十分なまま採用すると、ミスマッチや再採用コストが発生することもあります。
採用前に育成期間や必要なリソースを見積もり、入社後まで含めて準備することが重要です。
早期離職につながるリスクがある
未経験者採用では、仕事内容の認識ズレから早期離職につながる可能性があります。
未経験者は業務経験がない分、入社前に仕事の難しさや働き方を想像しにくいためです。
エン株式会社の調査では、半年以内の早期離職があった企業は57%でした。
離職理由として最も多かったのは「仕事内容のミスマッチ」です。
特に注意したい点は、以下のとおりです。
- 業務内容を具体的にイメージしにくい
- 仕事内容の認識ズレが早期離職につながる
- 採用・育成コストが無駄になる可能性がある
- 求人票や面接で仕事内容を具体的に伝える必要がある
入社後のギャップを減らすには、良い面だけでなく大変な面も伝えることが重要です。
採用段階から仕事内容や働き方を丁寧に共有し、ミスマッチを防ぐ設計を行いましょう。
管理職・現場メンバーの負担が一時的に増える
未経験者を受け入れる際は、管理職や現場メンバーの負担が一時的に増えます。
入社直後は、業務説明や進捗確認、定期面談などのサポートが必要になるためです。
受け入れ前に押さえたい点は、以下のとおりです。
- 管理職の育成業務が増える
- 現場メンバーのフォロー工数が発生する
- チーム全体の負担増が不満につながる可能性がある
- OJT担当者への支援や評価制度の整備が必要になる
育成を現場任せにすると、既存社員の負担感が大きくなることもあります。
未経験者採用を円滑に進めるには、現場の理解を得たうえで育成体制を整えることが重要です。
給与設定が既存社員との兼ね合いで難しい
未経験者の給与設定では、採用競争力と社内公平性の両立が重要です。
給与が高すぎると既存社員の不満につながり、低すぎると応募者に選ばれにくくなります。
給与設定で意識したいポイントは、以下のとおりです。
- 高すぎる給与は既存社員の不公平感につながる
- 低すぎる給与は内定辞退や早期離職の原因になる
- 初期給与は同年代・同等級の社員水準を参考にする
- 昇給条件や評価基準を明確にする
給与だけでなく、入社後にどう成長し、いつ評価されるのかを示すことも大切です。
求職者と既存社員の双方が納得できる制度を整え、長期定着につながる給与設計を行いましょう。

未経験採用が広がっている背景
未経験採用が広がる背景には、人材不足や採用市場の変化など複数の要因があります。
ここでは、経験者採用の難しさとポテンシャル人材への注目から整理します。
経験者採用だけでは人材確保が難しくなっている
経験者採用だけでは、人材確保が難しい企業が増えています。
即戦力人材は候補者が限られ、企業間の獲得競争も起こりやすいためです。
マンパワーグループの調査では、中途採用担当者の90.1%が未経験者を採用したと回答しています。
また、マイナビの調査でも、中途採用の未充足割合は44.6%に上っています。
こうした状況では、経験者に限定せず、未経験者まで採用対象を広げることが重要です。
必要なスキルを入社後に育成できる場合は、ポテンシャル人材の採用も有効な選択肢になるでしょう。
若手・ポテンシャル人材への注目が高まっている
若手・ポテンシャル人材への注目は、採用市場の変化を背景に高まっています。
経験者採用の競争が激しくなり、即戦力人材だけでは採用が難しいためです。
マイナビの調査でも、「新卒」や「若手」の採用難を挙げる企業が見られます。
若年層の確保は、多くの企業にとって重要な採用課題といえるでしょう。
そのため、スキルや実績だけでなく、学習意欲や人柄を重視する採用が広がっています。
自社で育成できる体制があれば、未経験の若手人材も長期的な戦力になり得ます。
将来性を見極めて採用することが、中長期の人材確保につながる重要な視点です。

未経験者の3つの分類
未経験者は一括りにできず、業界経験や職種経験の有無で育成負荷が変わります。
ここでは、未経験者を3つに分け、特徴や育成のしやすさを整理します。
違いを押さえ、採用基準や育成計画の設計につなげましょう。
| 分類 | 状態 | 具体例 | 育成負荷 | 採用時に見るべきポイント |
|---|---|---|---|---|
| 完全未経験 | 業界・職種ともに未経験 | 医療事務 → 教育業界のエンジニア | 高い | 学習意欲、基礎理解力、継続して学ぶ姿勢 |
| 職種未経験 | 業界経験あり・職種未経験 | IT業界の営業 → エンジニア | 中程度 | 業界知識、職種転換の理由、スキル習得意欲 |
| 業界未経験 | 職種経験あり・業界未経験 | 建築業界の営業 → IT業界の営業 | 低い | 職種スキルの再現性、業界理解への姿勢、適応力 |
完全未経験(業界・職種ともに経験なし)
完全未経験者は、3つの分類の中でも育成負荷が高い採用対象です。
業界知識と職種スキルの両方を、入社後に一から身につける必要があるためです。
完全未経験者の特徴は、以下のとおりです。
- マニュアルやOJT、研修などの教育体制が必要になる
- 前職の思い込みが少なく、自社の文化になじみやすい
- スキルよりもポテンシャルや価値観を重視しやすい
受け入れには時間がかかる一方、自社の考え方や仕事の進め方を丁寧に浸透させやすい面もあります。
育成環境が整っている企業であれば、将来の活躍を見据えた採用につなげやすいでしょう。
職種未経験(業界経験はあるが職種は未経験)
職種未経験者は、完全未経験者よりも育成しやすい採用対象です。
同じ業界での経験があれば、商習慣や専門用語を理解している場合があるためです。
職種未経験者の特徴は、以下のとおりです。
- 業界知識を活かし、職場になじみやすい
- 職種固有のスキル習得に集中しやすい
- 完全未経験者より早期戦力化を期待しやすい
ただし、仕事内容が変わるため、業務手順や評価基準の説明は欠かせません。
業界経験を活かせる人材であれば、育成負荷を抑えながら採用対象を広げやすいでしょう。
業界未経験(職種経験はあるが業界は未経験)
業界未経験者は、3つの分類の中でも早期戦力化を期待しやすい採用対象です。
職種経験があれば、業界が変わっても営業力や事務処理力などを活かせる場合があります。
業界未経験者の特徴は、以下のとおりです。
- 職種スキルを即戦力として活用しやすい
- 比較的育成コストを抑えやすい
- 業界特有の知識や商習慣は入社後のフォローが必要になる
ただし、商品理解や顧客特性の違いに戸惑う可能性はあります。
採用後は業界知識を補う研修を用意し、既存スキルを早く発揮できる環境を整えることが重要です。

未経験採用が向いている企業・避けた方がいい企業
未経験採用の向き不向きは、育成環境や採用目的によって変わります。
ここでは、向いている企業と慎重に検討すべき企業の特徴を整理します。
自社の体制と照らし合わせ、採用判断や準備に活かしていきましょう。
【向いている】教育体制が整っており長期育成を前提にできる企業
教育体制が整っている企業は、未経験者採用と相性が良いといえます。
未経験者は入社後に学ぶ範囲が広いため、段階的に育てる仕組みが必要だからです。
向いている企業の特徴は、以下のとおりです。
- 業務マニュアルやOJT制度が整っている
- 育成担当者や評価基準が明確になっている
- 教育が属人化しない仕組みがある
- 中長期の育成計画を立てられる
育成を現場任せにせず、習得ステップを設計できれば、未経験者も成長しやすくなります。
人材育成を投資と捉えられる企業ほど、未経験者採用のメリットを活かしやすいでしょう。
【向いている】業務の独自色が強く経験者がそもそも少ない企業
業務の独自色が強い企業は、未経験者採用と相性が良い場合があります。
経験者を採用しても、自社独自の業務フローやシステムを覚え直す必要があるためです。
未経験者採用が向いている企業の特徴は、以下のとおりです。
- 独自のシステムや業務フローを採用している
- 業界全体で経験者の数が少ない
- 経験者採用では母集団を形成しにくい
- 自社の進め方を浸透させやすい環境がある
経験者にこだわりすぎると、採用活動が長期化することもあります。
経験者不足に悩む企業ほど、未経験者を育成する採用方針が有効な選択肢になるでしょう。
【避けた方がいい】即戦力が必要で育成に時間を割けない企業
即戦力が必要で育成に時間を割けない企業は、未経験者採用を慎重に検討すべきです。
未経験者は入社後の教育が前提となるため、短期間での戦力化には限界があるためです。
特に以下に当てはまる場合は、注意が必要です。
- 育成担当者が本業と指導を兼務している
- 欠員補充や即戦力確保を最優先している
- 教育やフォローに時間を割けない
- 採用と早期離職を繰り返している
育成体制がないまま採用すると、現場の負担や再採用コストが増える可能性があります。
まずは教育期間や担当者を確保し、受け入れ体制を整えてから採用を検討することが重要です。

未経験採用を成功させる見極めポイント
未経験採用では、経験よりも入社後に伸びる可能性の見極めが重要になります。
ここでは、意欲や価値観、対人面など選考時に見るべき観点を整理します。
評価軸の全体像を掴み、ミスマッチを防ぐ採用判断につなげましょう。
仕事への意欲・志望動機が明確かどうか
未経験者採用では、仕事への意欲と志望動機の明確さを重視することが重要です。
スキルが足りない分、入社後に学び続ける姿勢が成長を左右するためです。
マンパワーグループの調査でも、未経験者採用で重視する項目は「仕事への意欲」が47.7%で最多でした。
見極める際は、以下の点を確認しましょう。
- なぜこの業界・職種を選んだのかを具体的に説明できるか
- 入社後の目標や将来像を持っているか
- 転職理由と志望動機に一貫性があるか
志望動機が曖昧な場合、入社後にギャップを感じやすくなる可能性があります。
自分の言葉で理由を語れるかを確認し、本気で挑戦したい人材かどうかを見極めましょう。
学習意欲と素直さがあるかどうか
未経験者採用では、学習意欲と素直さを見極めることが重要です。
新しい知識やスキルを吸収できる姿勢が、入社後の成長に直結するためです。
学情の調査では、未経験者採用で評価する能力として「成長意欲」が60.0%を占めています。
見極める際は、以下の点を確認しましょう。
- 指摘やアドバイスを素直に受け入れられるか
- 失敗経験から学んだことを具体的に話せるか
- 課題に対して改善行動を取った経験があるか
未経験者は、入社時点でスキルが不足していることもあります。
だからこそ、現在の能力だけでなく、成長できる人材かどうかを見極めることが重要です。
自社の社風・価値観とフィットするかどうか
未経験者採用では、自社の社風や価値観とのフィットも重要です。
スキルは入社後に伸ばせても、価値観や働き方のズレは解消しにくいためです。
学情の調査では、未経験者採用で重視するポイントとして「人柄・社風との相性」が79.1%でトップでした。
面接では、以下の点を確認しましょう。
- 仕事で大切にしている価値観は何か
- これまで力を発揮できた環境はどのようなものか
- チームで働く際に意識していることは何か
社風との相性を見極めないまま採用すると、入社後のミスマッチにつながる可能性があります。
長く活躍してもらうためには、自社と無理なくなじめる人材かどうかを確認することが大切です。
コミュニケーション能力があるかどうか
未経験者採用では、コミュニケーション能力の見極めも重要です。
OJTで仕事を覚える場面が多く、質問や報連相が成長スピードに影響するためです。
学情の調査では、未経験者採用で評価する能力として「コミュニケーション能力」が89.6%でトップでした。
面接では、以下の点を確認しましょう。
- わからないことを自分から質問できるか
- 相手の話を理解し、自分の考えを伝えられるか
- 周囲と協力して取り組んだ経験があるか
コミュニケーション能力は、業務習得だけでなく職場への定着にも関わります。
未経験者を採用する際は、スキルだけでなく、周囲と連携して成長できる人材かどうかを見極めましょう。

未経験採用を成功させるための施策
未経験採用は、選考設計や候補者対応によって成果が大きく変わります。
ここでは、人物像の共有、評価軸の設定、面接での不安解消を整理します。
成功に必要な施策を押さえ、採用精度と入社後の定着につなげましょう。
求める人物像を採用関係者全員で言語化・共有する
未経験採用では、求める人物像を関係者全員で言語化・共有することが重要です。
採用担当者、現場、経営層で認識がずれると、求人票や面接評価に一貫性がなくなるためです。
人物像を共有する際は、以下の点を意識しましょう。
- 採用担当者・現場・経営層で求める人物像をすり合わせる
- 現場社員の意見も取り入れ、多角的に設計する
- 背景や意図まで含めて関係者全員に共有する
人事部門だけで決めると、実際の業務に合わない基準になることもあります。
採用に関わる全員が同じ方向を向くことで、一貫性のある選考を進めやすくなります。
具体的な採用基準・評価軸を事前に設定する
未経験者採用では、具体的な採用基準と評価軸を事前に設定することが重要です。
「やる気がある人」などの曖昧な基準では、面接官ごとに評価が分かれやすくなります。
採用基準は、以下のように整理すると判断しやすくなります。
| 評価項目 | 内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| 必須条件 | 採用するうえで最低限必要な条件 | 基本的なコミュニケーション能力 学習意欲 報連相ができる |
| 歓迎条件 | 必須ではないが、あれば評価したい条件 | 接客経験 営業経験 リーダー経験 資格保有 |
| NG条件 | 自社に合わないため避けたい要素 | 他責傾向が強い 協調性に欠ける 学ぶ姿勢が乏しい |
特に、必須と歓迎条件を分けることで、採用条件を厳しくしすぎるリスクを防げます。
また、入社後3か月・1年後の成長イメージもあわせて設計しましょう。
採用基準と育成計画を連動させることで、現場との認識のズレを防ぎやすくなります。
面接で候補者の不安を取り除く工夫をする
未経験者採用では、面接で候補者の不安を取り除く工夫も重要です。
候補者は、仕事を覚えられるか、職場になじめるかなどの不安を抱えやすいためです。
面接では、以下の情報を具体的に伝えましょう。
- 1日の仕事の流れ
- OJTや教育体制
- 入社後のキャリアパス
- 職場の雰囲気や社風
良い面だけでなく、最初につまずきやすい点も伝えると、入社後のギャップを減らせます。
面接を評価の場だけでなく、候補者の不安を解消する場として設計することが重要です。
入社後のフォロー体制を経験者以上に手厚くする
未経験者採用では、入社後のフォロー体制を経験者以上に手厚くすることが重要です。
未経験者は、何が分からないのか分からない状態から業務を覚えていくためです。
入社後は、以下のような体制を整えましょう。
- OJT担当者を明確にし、育成時間を確保する
- 定期的な1on1やメンター制度を設ける
- 3カ月・6カ月・12カ月など段階ごとの目標を設定する
- 現場メンバーにも育成方針を共有する
- 育成担当者の貢献を評価制度に反映する
特に完全未経験者は、最初の数カ月で不安を感じやすい傾向があります。
焦らず学べる期間を設け、相談しやすい環境をつくることが大切です。
入社後のフォロー体制を整えることで、早期離職を防ぎ、長期的な活躍につなげやすくなります。

未経験採用に関するよくある質問
未経験採用では、職種選びや採用手法、定着施策に悩む場面も少なくありません。
ここでは、採用担当者が抱きやすい疑問にQ&A形式で回答します。
未経験採用に向いている職種はありますか?
未経験採用に向いている職種は、業務を標準化しやすく、育成手順を整えやすい職種です。
たとえば、営業職、事務職、カスタマーサポート、販売、介護、物流などが挙げられます。
これらの職種は、業務フローや対応手順をマニュアル化しやすい傾向があります。
未経験者でも段階的に学べるため、入社後の育成設計がしやすい職種といえるでしょう。
一方で、専門資格や高度な実務経験が必須の職種は、未経験採用の難易度が高くなります。
職種を選ぶ際は、教育体制と業務の再現性を確認することが重要です。
未経験採用と新卒採用はどう使い分ければいいですか?
未経験採用と新卒採用は、採用目的と育成期間で使い分けることが重要です。
新卒採用は、将来的な組織づくりを見据えて、一から長期育成したい場合に向いています。
一方、未経験の中途採用は、社会人経験のある人材を特定ポジションで育てたい場合に有効です。
たとえば、基本的なビジネスマナーや前職での経験を活かせる点は、未経験中途採用の強みといえます。
どちらか一方に偏るのではなく、採用目的・育成体制・必要な入社時期に応じて使い分けましょう。
未経験採用で早期離職を防ぐにはどうすればいいですか?
未経験採用で早期離職を防ぐには、入社前後のギャップを減らすことが重要です。
仕事内容や職場環境を具体的に伝えないまま採用すると、入社後にミスマッチが起こりやすくなります。
入社前には、業務内容、働き方、最初につまずきやすい点まで共有しましょう。
入社後は、OJTや定期面談、メンター制度を活用し、相談しやすい環境を整えることが大切です。
未経験者は不安を抱えやすいため、最初の数カ月は特に丁寧なフォローが必要です。
入社前の情報共有と入社後の継続支援をセットで行うことで、早期離職を防ぎやすくなります。

未経験採用のメリットを活かして採用課題を解決しよう
未経験採用は、応募母集団を広げ、成長意欲の高い人材と出会うための有効な採用手法です。
経験者採用だけでは人材確保が難しい場合、自社で育成する採用方針が選択肢になります。
一方で、教育やフォロー体制が不十分なまま進めると、ミスマッチや早期離職につながる可能性があります。
未経験採用を成功させるには、以下の点を押さえることが重要です。
- 完全未経験・職種未経験・業界未経験の違いを理解する
- 自社に未経験採用が向いているかを見極める
- 意欲・学習姿勢・価値観の相性を確認する
- 採用関係者で人物像や評価基準を共有する
- 入社後の教育体制やフォロー体制を整える
特に、未経験採用では採用して終わりにしない設計が欠かせません。
自社の採用課題や育成環境を整理し、長期的な人材確保の手段として活用していきましょう。