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採用課題改善

リファラル採用の社内告知の進め方とは?例文のテンプレートを紹介

リファラル採用の社内告知の進め方とは?例文のテンプレートを紹介

「制度は整えたのに、社員からの紹介が一件も上がってこない……。」

「全社メールで告知はしているけれど、現場の協力が得られている実感が持てない……。」

――そんな「社内周知の壁」を突破する鍵は、社員の心を動かす「伝え方」と「仕組み」にあります。

本記事では、リファラル採用における社内告知の真の目的や、周知が形骸化してしまう共通の失敗パターンから、具体的な運用の進め方、さらには今日からそのまま使える「告知文テンプレート」までを詳しく解説。告知の質を見直すことで、社員の心理的ハードルを下げ、自発的な紹介が生まれやすくなる「協力的な組織文化」の醸成が期待できます。

「何から伝えればいいか分からない」と悩む採用担当者はもちろん、既存の告知手法をアップデートして成果を最大化させたい人事責任者の方も、ぜひ最後までご覧ください。

目次

リファラル採用の社内告知を行う目的

リファラル採用を進める際は、告知の回数を増やす前に「なぜ社内に伝えるのか」を整理しておくことが重要です。目的が曖昧なままだと制度は周知されても、社員が行動に移す理由が弱くなり、紹介が増えにくくなります。

そこで社内告知では、単なる制度説明にとどめず、全社が同じ前提で動ける状態をつくることを意識しましょう。ここでは、社員の理解と協力を得るために押さえておきたい目的を整理して解説します。

全社の採用活動として当事者意識を醸成する

リファラル採用を全社の取り組みとして機能させるには、社内告知を通じて「採用は自分たちの仕事でもある」という当事者意識を育てることが重要です。

リファラル採用は人事部だけで完結する施策ではなく、採用の成否が事業成長や現場の生産性に直結するため、現場を含めた組織全体の関与が成果を左右します。

採用が難しくなりやすい環境では、現場を理解している社員のネットワークが候補者との接点になり、母集団形成や意思決定のスピードを高めるうえで有効に働く場合があります。

さらに、社員が語れる仕事内容やカルチャー情報が増えることで、入社後のミスマッチを減らし、結果として定着や立ち上がりの面でプラスに作用することも期待可能です。

社内告知では「紹介してください」という依頼に寄せすぎず、なぜ今採用が必要で、それが会社の未来や現場の負荷にどう影響するのかを具体的に伝えることが大切。

あわせて、紹介の可否は任意であること、候補者本人の同意を得てから紹介すること、選考は通常と同様の基準で行うことなど、安心して関われる前提も簡潔に示しましょう。

背景と目的が共有されると、社員は採用を自分事として理解しやすくなり、「協力できるタイミングで協力しよう」という前向きな行動が生まれやすくなります。

求める人物像・採用優先度を揃え、紹介の質を上げる

紹介の「数」を増やすだけでなく「質」を高めることは、リファラル採用の社内告知を行う大きな目的の一つです。社内で求める人物像や採用の優先度をそろえることで、社員は「誰に声をかけるべきか」「どんな知人が該当しそうか」を判断しやすくなり、紹介の方向性が明確になります。

一方で「良い人がいたら紹介して」という抽象的な依頼では基準が曖昧なため、社員は候補者像を思い浮かべにくく、声をかけるべき相手の選定や説明に迷って行動が止まりがち。

社内告知では、誰を・なぜ今・どの優先度で採用したいのかを具体的に示し、紹介の判断材料を揃えることが重要です。特に、次の情報はセットで共有すると、紹介の精度とスピードが上がります。

共有すべき情報

  • 採用ポジション:
    部署名、役割、担当業務、期待する成果まで含めて具体化する
  • 採用優先度:
    今期の最優先か、欠員補充か、増員かを明確にし、締切や急ぎ度も示す
  • 人物要件:
    必須/歓迎条件を分け、スキル・経験に加えて重視する価値観や働き方の前提も共有する
  • 事業背景:
    採用が現場や事業に与える影響を簡潔に説明し、紹介する意義を理解できる状態にする

情報が整理されると、社員は紹介の判断基準を持てるため、候補者への声かけがしやすくなり、その結果、カルチャーや期待役割のズレが起きにくくなり、選考や受け入れの手戻りを減らしながら、マッチ度の高い紹介につながりやすくなります

制度の透明性を高め、不信感・不公平感を防ぐ

社員が安心してリファラル採用に関われる状態をつくるには、制度の透明性を高めることが欠かせません。ルールや運用が見えないままだと、「紹介だから特別扱いされるのではないか」「選考は公平に行われているのか」といった疑念が生まれやすく、その不安が協力意欲を下げる要因になります。

だからこそ社内告知では、制度の狙いだけでなく、運用のルールや判断の枠組みまで含めて明確に伝えることが重要です。

リファラル採用は「紹介」という入口を活用する手法ですが、選考自体は通常採用と同様の基準・プロセスで行い、公平性を担保することが前提です。あわせて、紹介に伴う情報の扱いは個人情報保護の観点からも配慮が必要であり、候補者本人の同意を得たうえで適切に管理する姿勢を示すことで、社内外の納得感が高まります。

制度が不透明な場合、立場ごとに次のような不安が生じます。

主な不安

  • 紹介者:
    紹介後の状況が分からず、放置感や不満を抱きやすくなる
  • 候補者:
    通常選考と同じ基準で評価されているか、個人情報が適切に扱われるかを気にする
  • 採用側:
    判断基準や運用ルールが共有されず、対応が属人化して迷いが生じる

こうした不安を抑えるには、紹介後の進捗共有と結果連絡のタイミング、インセンティブの有無と条件をあらかじめ明示し、運用をブラックボックス化させないことが効果的です。

さらに、進捗共有は「受付・選考中・結果確定」といったステータス情報に限定し、評価内容などの詳細は共有しない方針を添えると、公平性とプライバシーの両面で誤解を防げます。

社員の心理的ハードルを下げ、紹介行動を促す

紹介行動を生むためには、社員が感じている心理的なハードルを下げる設計が欠かせません。

制度に共感していても、「気まずさ」や「手間」といった不安が残っていると行動に移れないケースが少なくありません。だからこそ社内告知では、社員が抱きやすい不安を先回りして言語化し、会社としての対応方針とセットで示す視点が重要。

不安が解消されないままでは、紹介したい気持ちがあっても行動につながりにくくなるため、「どのような不安があり、会社としてどう対応するのか」を整理して伝えましょう。

代表的な不安要素と対策は、次のとおりです。

不安要素対策
断られたら気まずい候補者への連絡や案内は会社(人事)が主導する運用を明示し、社員が「個人的に口説く」負担を減らす
不採用で関係が壊れる不採用時は人事が候補者本人へ丁寧に連絡し、紹介者には結果のステータスと謝意を共有する一方で、不採用理由の詳細は個人情報・評価情報の観点から共有できない場合があることも明確にする
個人情報の扱いが心配候補者本人の同意を得たうえで、取得する情報の範囲、利用目的、管理方法(閲覧権限・保管期間など)を示す
手順が分からない紹介フローを3〜5ステップ程度に整理し、窓口・フォーム・必要情報を1枚(または1ページ)で確認できる状態にする
入力や連絡が面倒フォームを最小項目に絞り、問い合わせ先を一本化して、迷いや往復の手間を減らす

このように不安と対応をセットで伝えることで、社員は安心して紹介に踏み出しやすくなり、小さな配慮を積み重ねることが、紹介行動を継続的に生み出す土台になります。

リファラル採用の社内告知でよくある失敗例

リファラル採用は制度そのものを整備しても、社内告知の伝え方やタイミングを誤ると「知ってはいるが動かない」状態になり、取り組みが形だけで終わることがあります。

特に、社員が行動に移るための理由や判断材料、安心して紹介できる前提が不足していると、紹介は増えにくくなります。ここでは、社内告知で起こりやすい失敗例を整理し、つまずきやすいポイントを分かりやすく紹介します。詳しく見ていきましょう。

制度の説明で終わり、「協力する理由」が伝わらない

制度の説明だけで終わる社内告知は、紹介行動につながりにくくなります。インセンティブや手順だけを伝えても、社員にとっては「知識として理解した」に留まりやすく、自分の業務の中で優先度が上がらないためです。その結果、制度は周知されても紹介という具体的な行動には結びつきません。

本来、社内告知で欠かせないのは「なぜ今、協力が必要なのか」を示すことです。採用が進めば、現場の人員不足が緩和され、業務の集中や残業、兼務といった負荷が軽くなる可能性があります。

さらに、体制が整うことで新規施策や品質改善、開発スピードの維持など、事業成長に向けた取り組みにリソースを回しやすくなります。こうした現場や事業のメリットを言葉にして伝えることで、社員は採用を自分事として捉えやすくなり、協力の納得感が高まるのです。

社内告知では、制度概要に加えて、「この採用が必要な背景」と「協力が現場に返ってくる価値」をセットで共有しましょう。理由が腹落ちすると、社員は「紹介できる人がいないか」を日常の中で意識しやすくなり、結果として紹介につながる行動が生まれやすくなります。

告知が一度きりで、記憶に残らず行動につながらない

告知が一度きりでは、紹介行動につながりにくくなります。

日々多くの情報が行き交う職場では、単発の告知は業務連絡や案件情報に埋もれやすく、社員の中で優先度が下がりがちです。その結果、紹介できそうな知人が思い浮かんだり、偶然つながりが生まれたりしたタイミングで制度を思い出せず、行動に移す機会を逃してしまいます。

単発告知が失敗しやすい主な理由は、次のとおりです。

業務連絡に埋もれて記憶に残りにくいこと、緊急性が伝わらず後回しにされやすいこと、そして紹介のきっかけが生まれた時点で制度を思い出せないことが挙げられます。だからこそ、告知は一回で完結させず、継続的な接触を前提に設計する必要があります。

ただし、同じ文章を繰り返すだけでは効果は高まりません。

発信のたびに切り口や情報を変え、社員にとって「新しい気づき」や「動く理由」を提供することが重要。例えば、新たに募集するポジションの追加や優先度の更新を共有したり、紹介で採用につながった成功事例を紹介したり、よくある質問や不安への回答をまとめたり、紹介後の選考・採用の進捗をステータス範囲で共有したりすると、制度の想起が起きやすくなります。

こうした情報接触を重ねることで、社員の中に制度が定着し、「そういえば今このポジションを探していた」と思い出せる状態がつくられ、紹介行動につながるきっかけが生まれやすくなるのです。

紹介後の進捗が共有されず、紹介者の不満・不安が増える

紹介後の進捗が共有されない状態は、紹介者の信頼を損ね、次の紹介が止まる原因になりやすいです。

勇気を出して知人を紹介した社員にとって、その後の状況が分からないまま時間だけが過ぎることは、「迷惑をかけていないか」「対応が遅れていないか」といった不安を助長。進捗がブラックボックス化すると、不安や不満が積み重なるだけでなく、「きちんと扱われていない」という不信感が生まれ、再度紹介することをためらったり、制度への悪い印象が社内に広がったりするリスクも高まります。

こうした事態を防ぐには、社内告知の段階で進捗共有のルールと連絡タイミングを明示することが重要。例えば、紹介受付時、書類選考結果、面接設定、最終結果など、節目ごとに連絡する方針を定めておくと、紹介者は安心して待てます。不採用の場合も、結果の連絡とあわせて協力への感謝を必ず伝えることで、紹介者体験の質を損ねにくくなるでしょう。

一方で、共有しすぎにも注意が必要です。個人情報や評価内容、選考の詳細理由まで共有すると、プライバシー侵害や公平性への懸念が生じる可能性があります。共有範囲は「受付・選考中・結果確定」といったステータス情報を中心に限定し、候補者本人の同意と個人情報保護に配慮した運用であることをあらかじめ示し、必要な情報のみを丁寧に伝える設計にしましょう。

「いい人いたら紹介して」で終わり、紹介が発生しない

「いい人がいたら紹介して」という依頼だけでは、紹介は発生しにくくなります。

何を基準に声をかければよいかが曖昧なため、社員は「この人は該当するのか」「声をかけてよいのか」を判断できず、迷っているうちに行動が後回しになるからです。結果として、制度は認知されても紹介という具体的なアクションにつながらず、募集が長期化する要因になるでしょう。

抽象的な依頼が失敗しやすい理由は、募集要件が見えず該当者を思い浮かべにくいこと、相談先や紹介方法が分からず動き出しづらいこと、そして知人に声をかける際に「なぜ今この募集なのか」を説明できず話しにくいことが挙げられます。だからこそ社内告知では、募集要件を提示するだけでなく、社員がそのまま使える「具体的な問いかけ」を用意し、紹介までの導線をセットで示すことが重要。

たとえば、問いかけは 「業界×経験年数」「職種・スキル」「勤務地・働き方」 などの切り口で具体化すると、該当者を想起しやすくなります。具体例としては、「同じ業界で3年以上の経験がある人に心当たりはないか」「特定の職種やスキルを持つ知人が周囲にいないか」「特定の勤務地や働き方を希望する人を知っていないか」といった形が有効です。

あわせて、紹介手順(同意取得→フォーム入力→人事受付など)と窓口を明確にし、必要情報を最小限に絞ることで、迷いと手間が減り、紹介が発生しやすくなるでしょう。

リファラル採用の社内告知の進め方

リファラル採用を成果につなげるには、社内告知を場当たり的に行うのではなく、準備から発信、運用までを順序立てて進めることが重要です。準備不足のまま告知すると、制度は伝わっても社員が「何を」「どの基準で」「どう動くか」が分からず、紹介行動に結びつきにくくなります。

それでは、社内告知を進める流れを詳しく見ていきましょう。

告知前に制度・運用ルールを整備する

社内告知を成功させるためには、発信内容を作り込む前に、制度と運用ルールを整備しておくことが欠かせません。告知後にルールが曖昧だと、紹介者は「どう進むのか」が分からず不安になり、採用側も判断や連絡が属人化して、社内の不信や混乱を招きやすくなります。

まずは「告知→紹介→選考→結果連絡→報酬(ある場合)」までの流れを、社員が迷わず理解できる形で確定させ、いつ誰が何をするかを明確にしましょう。

告知前に少なくとも、次の項目は明文化しておく必要があります。

対象となる職種やポジション、紹介方法と受付窓口、選考フローと進捗共有の範囲、個人情報の取り扱いルール、同時紹介や辞退時の対応、そして報酬の条件と支給タイミングです。加えて、運用上の誤解やトラブルを防ぐために、紹介は任意であり強制しないこと、候補者本人の同意なく個人情報を共有しないこと、選考は通常と同様の基準で行うことなどの注意事項もセットで整理しておくと、制度への納得感が高まります。

こうした前提が整っていると、告知後の問い合わせや認識のズレが減り、社員は安心して紹介に踏み出せます。結果として、選考までの運用が安定し、紹介を継続的に生み出しやすい状態をつくれます。

紹介してほしい人物像・求人情報を言語化する

紹介を生むためには、「誰を紹介してほしいのか」を社員が判断できる粒度まで言語化することが欠かせません。人物像や求人情報が曖昧なままだと、知人に声をかける基準が定まらず、「この人は当てはまるのか」を判断できないため、紹介の行動が止まりやすくなります。社内告知では、社員が迷わず候補者を想起し、説明できる状態をつくることを目的に、求人情報を具体的に整理しましょう。

人物像・求人情報で明確にすべきポイントは、職種と担当業務の内容、必須条件と歓迎条件(目安として各3つ程度)、合わない条件や注意点、入社後に期待する成果や役割、重視するカルチャーや価値観、そして勤務地や働き方の条件です。条件を整理する際は、スキルや経験だけでなく「その人に何を任せ、どのように評価するのか」まで言語化すると、紹介の精度が上がりやすくなります。

あわせて、社員が知人に声をかけやすい問いかけ例も用意しましょう。

例えば「同じ業界で3〜5年以上の経験がある方に心当たりはありませんか」「特定の職種やスキルを持つ方で転職を検討していそうな方はいませんか」のように、業界・職種・経験年数・スキル・働き方といった切り口で具体化すると、該当者を思い浮かべやすくなります。

さらに、紹介時に必要な情報(氏名、連絡先、関係性、簡単な職務概要など)も最小限で示しておくと、声かけから紹介までのハードルを下げられるでしょう。

求人情報は更新される前提で、最新版を確認できる置き場所を一箇所に決めておくことも重要。

情報の置き場が分散すると、古い要件で声をかけてしまったり、案内が二転三転して信頼を損ねたりするため、ポータルや社内Wikiなどに集約し、更新日や版数を明記して運用すると安心です。

告知の対象者とタイミングを設計する

社内告知を効果的に進めるには、対象者とタイミングを設計する視点が重要です。

全社一斉の告知だけでは認知は広がっても、「自分は何をすればよいのか」が具体化されにくく、行動に結びつきにくい傾向があります。誰に、何を期待するのかを整理したうえで、告知内容と依頼の粒度を出し分けることで、協力度と紹介数を高めやすくなるでしょう。

まずは対象者ごとに、告知の目的を明確にしましょう。全社員には制度の存在と背景を伝えて認知を広げ、職種親和性が高い部署には具体的な募集要件と問いかけを示して紹介行動を促します。

管理職には制度の意義と運用ルールを共有し、現場での後押し役として優先度づけや声かけの後援を担ってもらうと効果的です。採用強化中のチームやキーパーソンには、ポジションの急ぎ度や期待成果まで含めて個別に依頼し、紹介の創出に寄与。新入社員には早期に制度を認識してもらい、将来的に紹介の選択肢として思い出せる状態をつくります。

あわせて、告知のタイミングにも工夫が必要です。

制度開始時のキックオフ、採用強化月間、募集ポジションの追加や要件更新があったタイミング、面接官不足や現場負荷が顕在化している時期など、状況に合わせて発信すると「今協力が必要な理由」が伝わりやすくなります。対象と時期を組み合わせて設計し、必要な人に必要な情報を届けることで、告知は単なる周知ではなく、行動を生むコミュニケーションとして機能します。

告知メッセージを作成する

制度や運用ルールが整ったら、次は社員が実際に動ける告知メッセージを作成します。

冒頭では、採用強化が必要な背景や期限を示し、「今、なぜ協力が必要なのか」を端的に言い切ることが重要。理由が曖昧だと、理解は進んでも優先度が上がらず、紹介が後回しになりやすくなるのです。

行動につながる告知文には、目的(Why)・要件(Who)・手順(How)をそろえて盛り込む必要があります。具体的には「なぜ今この採用が必要なのか」「どのような人を紹介してほしいのか」「何をすればよいのか」を明確に示し、社員が判断に迷わない状態をつくります。

あわせて、「こういう人に心当たりはありませんか」という問いかけの形で依頼を具体化すると、候補者を想起しやすくなり、声かけのきっかけが生まれるのです。

告知は発信チャネルに応じて書き分けましょう。

社内チャットでは要点を絞った短文で導線(リンク・フォーム・窓口)まで提示し、メールでは背景や要件、注意事項を補足して納得感を高めます。伝える要素は同じでも、情報量と導線の見せ方を調整する意識が必要。さらに、社員が候補者へ声をかける際に使える一言テンプレや、紹介時に必要な情報のテンプレを用意すると、心理的・手続き的なハードルが下がります。

告知メッセージは、社員が迷わず次の一歩を踏み出せる設計が重要。

最後に、紹介が任意であること、候補者本人の同意を得てから情報共有すること、選考は通常と同様の基準で行うことなどを簡潔に添えると、安心して協力しやすい告知になります。

複数チャネルで告知を実行し、接触回数を担保する

社内告知は、一度配信しただけでは埋もれてしまい、紹介につながりにくくなります。

認知から理解、行動へ進めるには、複数チャネルを組み合わせて接触回数を意識的に増やし、社員が「思い出せる状態」をつくることが重要です。オンラインとオフラインを併用すると、情報に触れる機会を広げられるだけでなく、温度感や納得感の醸成にもつながります。

チャネルは、役割を分けて運用しましょう。

社内チャットは速報やリマインドとして短く伝え、導線(募集要項・フォーム・窓口)を明確にします。メールは正式な依頼として背景や要件、注意事項をまとめて伝えるのに適切です。

定例会議は背景や優先度、現場への影響を口頭で補足し、協力の温度感を上げる場として有効。

社内ポータルは募集要件や最新情報の集約先にし、更新日や版数を明記して「ここを見れば最新が分かる」状態を維持します。掲示物は日常的に目に入る導線として、制度の想起を促す役割を担います。

接触回数を増やす際は、同じ文章を繰り返さない工夫も欠かせません。新しい募集情報や要件の更新、紹介による採用成功事例、よくある質問への回答、進捗報告など、切り口を変えながら発信すると、社員の関心と想起が保たれるのです。

例えば、キックオフで口頭説明を行い当日にチャットで要点と導線を共有し、翌日にメールで詳細を送る運用が考えられます。その後は週次で進捗をステータス範囲で共有し、月次で成果や事例を紹介する流れにすると、制度が定着しやすくなるでしょう。

継続的な接触は、紹介の「きっかけ」を増やし、行動の再現性を高めるための設計です。発信を積み重ねながら、常に最新情報へたどり着ける導線を維持することで、紹介行動を後押しできます。

指標を見て振り返り、改善サイクルを回す

社内告知は、発信して終わりでは成果につながりません。指標をもとに振り返りを行い、「どこでつまずいているのか」を把握したうえで改善を重ねることが重要。感覚に頼ると原因の特定が曖昧になりやすいため、数値を見ながら運用状況を点検し、再現性のある改善につなげましょう。

最低限、継続的に把握しておきたい指標は、告知の到達数・閲覧数、問い合わせ数、紹介数、応募につながった割合、選考の通過状況(書類通過率・面接通過率など)、内定・入社の件数。可能であれば、応募までの所要日数や、再紹介率なども追うと、運用体験の課題を捉えやすくなります。

数値を確認すると、改善すべきポイントが見えてくるでしょう。

例えば、閲覧は多いのに紹介が少ない場合は、募集要件の具体性が不足している、導線が分かりにくい、紹介の心理的ハードルが残っているといった要因が考えられます。

問い合わせが伸びない場合は、窓口が見つけにくい、紹介手順が複雑、必要情報が散在しているなど、行動開始前の詰まりが起きている可能性があります。逆に紹介はあるのに応募化や通過が伸びない場合は、要件の伝え方や期待値調整、候補者への情報提供の粒度を見直す余地があります。

運用面では、月1回の指標確認で改善点を整理し、四半期ごとに制度と告知内容を見直す流れをつくると効果的。成功事例が出た際は、成果(紹介数・入社数など)とあわせて「なぜうまくいったか」を簡潔に共有し、次の告知や運用改善に反映させることで、紹介が継続しやすい仕組みに育てられるのです。

リファラル採用の社内告知を成功させるポイント

リファラル採用の社内告知は、手順を整えただけではうまく進みません。

社員が内容を理解し、「協力する理由」と「安心して動ける前提」に納得できてはじめて、紹介行動に寄与。ここでは、制度を無理なく浸透させ、社内の協力を引き出すために押さえておきたいポイントを分かりやすく整理します。詳しく見ていきましょう。

「なぜ今やるのか」を事業課題と紐づけて伝える

社員の協力を得るには、「なぜ今リファラル採用に取り組むのか」を事業課題と結び付けて伝えることが重要です。採用を人事都合のお願いとして伝えるだけでは、社員にとって優先度が上がりにくく、紹介行動にはつながりません。

例えば、受注増に人手が追いつかない、開発やプロジェクト進行の遅れが現場負担になっている、欠員が続いて品質や顧客対応に影響が出ているといった状況では、採用は事業運営そのものに直結する課題になります。

こうした背景を具体的に示すことで、「今この採用が必要な理由」が明確になり、協力の必要性が腹落ちしやすくなります。あわせて、採用が進むことで現場の負荷が下がり、品質やスピードを維持しやすくなる可能性があること、成長投資や新しい施策にリソースを回しやすくなることなど、社員にとってのメリットも言語化しましょう。

社内告知では、事業課題と採用の関係を短く言い切り、協力が「現場のためになる」構図を示すことがポイントです。また、経営層や部門長からのメッセージを通じて発信すると、取り組みの優先度が伝わりやすく、社内の納得感も高まります。トップメッセージに加えて、現場責任者が「どの業務に影響が出ているか」「どんな人が必要か」を補足できると、行動につながる告知になりやすくなるのです。

紹介の心理的・物理的ハードルを下げる

紹介を増やすには、「社員が紹介したくない」のではなく、不安や手間が理由で動けない状態になっている可能性を前提に設計することが大切です。行動につながらない背景には、紹介後の気まずさや個人情報の扱いへの懸念といった心理的な不安、紹介手順の分かりにくさや入力の煩雑さといった物理的な負担が重なっているケースが少なくありません。

まず意識したいのは、心理的ハードルへの配慮です。

例えば、紹介した人が不採用になった際の気まずさに対しては、結果連絡のタイミングや、紹介者への共有範囲(ステータスのみ共有する等)をあらかじめ示しておくと安心感が高まります。

加えて、紹介は任意であり、協力を強制しないことを明確にするだけでも、負担感や抵抗感は和らぎます。候補者本人の同意を得てから紹介すること、選考は通常と同様の基準で行うことも簡潔に添えると、誤解を防ぎやすくなるでしょう。

あわせて、物理的なハードルも見直しましょう。

入力項目が多い場合はフォームを簡潔にし、問い合わせ先が分かりにくい場合は窓口を一本化して迷いを減らします。募集要件や最新情報が点在している場合は、ポータルなどに集約し、更新日を明記して「ここを見れば最新が分かる」状態をつくると安心です。さらに、声かけ用のメッセージや必要情報のテンプレートを用意しておくことで、社員は説明の負担が減り、迷わず行動に移れます。

こうした小さな工夫を積み重ねることで、紹介のハードルが下がり、社員が協力しやすい環境が整っていきます。

成功体験を可視化して、紹介が起きる空気をつくる

紹介を継続的に生み出すためには、個人の善意だけに頼らず、成功体験を見える形で共有することが大切です。成果や手応えが分からない状態では、「本当に意味があるのだろうか」と感じられやすく、協力の輪は広がりにくくなります。一方で成功事例が共有されると、「紹介しても大丈夫そうだ」「自分もやってみよう」という心理が働き、紹介へのハードルが下がりやすくなるでしょう。

可視化する内容は、必ずしも大げさである必要はありません。

例えば、紹介で入社した人の近況として「どの部署で、どんな仕事に携わっているか」を簡潔に紹介したり、紹介者へ感謝の言葉を伝えたり、紹介から選考までがスムーズだったケースを共有したりするだけでも十分に効果があります。ここで重要なのは、個人情報や選考評価の詳細に踏み込まず、本人の同意を得た範囲で、安心して共有できる情報に留めることです。

あわせて、称賛の場を用意することもポイントです。全社チャットでの一言コメント、月次での簡単な共有、社内報での紹介など、日常の延長で無理なく続けられる方法を選ぶと定着しやすくなります。こうした積み重ねによって、「紹介は歓迎される行動であり、会社にとって価値がある」というメッセージが社内に浸透し、紹介が起きやすい空気がつくられていきます。

進捗・成果を可視化し、ブラックボックス化を防ぐ

せっかくリファラル採用に協力して知人を紹介したのに、その後の連絡がない状態が続くと、「どうなったのだろう」「迷惑をかけてしまったのでは」と不安を感じる社員は少なくありません。

進捗が見えないままでは紹介者体験が損なわれ、次の紹介に対する前向きな気持ちも薄れていきます。こうしたブラックボックス化を防ぐためには、進捗と成果を見える形で共有し、制度が適切に運用されていることを伝え続けることが大切です。

まずは進捗共有のルールを明確にしましょう。

例えば、紹介受付は当日中(または翌営業日まで)に連絡する、週次で選考ステータスを更新する、結果が確定した段階で必ず通知するといった運用が考えられます。方針をあらかじめ示しておくと、紹介者は「次にいつ何が分かるか」を見通せるため、安心して待つことが可能です。

共有する情報は、候補者本人の同意と個人情報保護に配慮したうえで、受付・選考中・結果確定などのステータスに限定し、評価内容などの詳細に踏み込まない運用にすると公平性の観点でも安全。

あわせて、成果も定期的に可視化しましょう。紹介数、応募につながった件数、選考通過数、内定や入社の実績などを共有すると、制度の動きや貢献の実感が伝わりやすくなります。

個別の候補者情報ではなく集計値として示せば、プライバシーを守りながら制度の有効性を示すことができます。進捗と成果を継続的に可視化することが社内の納得感を高め、信頼を土台にした継続的な紹介につながるでしょう。

リファラル採用の社内告知文の例文【テンプレート例】

リファラル採用の社内告知では、必要な情報を網羅しつつ、社員が迷わず行動に移しやすい構成にすることが重要です。特に、目的(Why)・募集要件(Who)・手順(How)に加えて、任意性や個人情報の扱い、進捗共有の範囲などの前提を簡潔に示すと、誤解や不安を抑えやすくなります。

ここでは実際の社内告知で使いやすいよう、必須要素を押さえたテンプレート例を紹介します。自社の状況に合わせて調整しながら活用してください。それでは詳しく見ていきましょう。

リファラル採用の社内告知文【テンプレート例】

■ 目的(なぜ今リファラル採用を行うのか)
当社では、事業拡大に伴い採用体制の強化を進めています。
その一環として、社員の皆さんのつながりを活かしたリファラル採用(社員紹介)を、全社的な取り組みとして推進します。紹介は任意であり、協力を強制するものではありません。

■ 募集要件(紹介してほしい人物像)
現在、以下の職種を中心に採用を行っています。
募集職種:〇〇職(部署/役割:〇〇、主な業務:〇〇)
必須条件:〇〇の実務経験がある方(目安:〇年以上)
歓迎条件:〇〇の経験、または〇〇への関心がある方
※詳細は社内ポータル(または募集要項リンク)に掲載の「最新版の募集要項」をご確認ください。

■ 報酬・特典について(ある場合)
ご紹介いただいた方が入社された場合、社内規程に基づき、所定の条件を満たした時点で紹介者の方へ報奨金を支給します。金額・支給条件・支給タイミングは、社内ポータルの「リファラル制度規程(リンク)」をご確認ください。

■ 紹介フロー
1.社内ポータルの募集要項(最新版)を確認
2.候補者本人の同意を得たうえで、専用フォーム(または人事窓口)から紹介
3.人事が受付連絡を行い、候補者本人へ連絡のうえ選考を開始
※候補者の個人情報は、採用目的の範囲内で適切に管理し、同意なく第三者へ共有しません。
※進捗共有は、受付・選考中・結果確定などのステータス情報を中心に行い、評価内容などの詳細は共有しない運用とします。

■ 問い合わせ先
本件に関する質問や相談は、以下の窓口までご連絡ください。
担当部署:人事部 採用担当/担当者:〇〇
連絡方法:社内チャット(〇〇)/メール(〇〇@〇〇)
対応目安:原則、1営業日以内に返信します。

このテンプレートを基に、自社の事業状況や採用フェーズに合わせて表現や項目を調整することで、社員が内容を理解しやすく、紹介行動につながる社内告知文を作成可能。ここからは、各要素の役割と文例の作り方を順に詳しく解説します。詳しく見ていきましょう。

目的

リファラル採用の社内告知では、最初に目的を明確に伝えることが重要です。

背景が分からないまま協力を求めても、社員は「なぜ自分が関わる必要があるのか」を理解しづらく、紹介行動にはつながりにくくなります。そこで、事業や現場の課題と結び付けて説明し、協力の必要性が腹落ちする状態をつくりましょう。

ここでは、告知文に盛り込みたい「目的」の考え方と、すぐ使える例文を紹介します。

目的の例文

当社では現在、事業拡大に伴い採用体制の強化が求められています。
現場の負荷を抑え、組織の成長スピードを維持するために、社員の皆さんのつながりを活かしたリファラル採用に取り組みます。紹介は任意であり、協力を強制するものではありません。

目的に含める要素は、取り組みの背景(事業拡大、欠員補充、採用スピードの課題など)、会社としての考え(カルチャーフィットを重視した採用方針など)、社員への期待(現場視点での情報提供や紹介協力)、協力する意義(現場負荷の軽減や組織力の向上など)です。

これらを押さえることで、告知文は単なる依頼ではなく、全社で進める採用活動として伝わりやすくなります。次に、募集要件や紹介フローの書き方を解説します。詳しく見えていきましょう。

募集要件

募集要件は、社員が「紹介してよいかどうか」を判断するための重要な情報です。

内容が曖昧だと、知人に声をかける基準が分からず、候補者を思い浮かべられないまま行動が止まりやすくなります。紹介数と質を高めるには、一目で人物像が浮かぶ粒度まで要件を整理し、必須・歓迎・注意点を切り分けて伝えることがポイント。

ここでは、社内告知にそのまま使える募集要件の型と例文を紹介します。

募集要件の例文

【募集要件の例文】
現在、〇〇職を募集しています。
事業拡大に伴い、現場の中核を担っていただける方を探しています。

【職種・役割】
・職種:〇〇職(部署:〇〇)
・主な業務:〇〇、〇〇、〇〇
・期待する成果:〇〇(例:立ち上げ、改善、推進など)

【必須条件】
・〇〇職の実務経験が3年以上ある方
・チームでの業務経験がある方
・基本的な〇〇スキルをお持ちの方

【歓迎条件】
・〇〇業界での勤務経験
・後輩指導やリーダー経験
・新しい取り組みに前向きな姿勢

【注意点・合わない条件(例)】
・フルリモート勤務のみを希望する方(出社頻度:〇〇のため)

【問いかけ例】
・〇〇業界で〇年以上の経験がある方に心当たりはありませんか
・〇〇のスキルを活かして働きたい方で、転職を検討していそうな方はいませんか

必須条件と歓迎条件を分けて示すことで、社員の判断の迷いを減らせ、問いかけまで用意しておくと、社員は候補者を想起しやすくなり、そのまま声かけに転用できるため紹介が生まれやすくなります。

報酬費用

報酬や特典は、不信感や誤解を防ぐために透明化が欠かせない要素です。

金額だけでなく、支給条件や支給時期が曖昧だと、「結局いつ・どの条件で支払われるのか」が分からず、紹介をためらう原因になりやすくなります。事前に基準を示し、社員が安心して協力できる状態を整えましょう。ここでは、社内告知にそのまま使える例文と、最低限明記したい項目を解説。

報酬費用の例文

【報酬費用の例文】
ご紹介いただいた方が入社された場合、社内規程に基づき、所定の条件を満たした時点で紹介者の方へ報奨金を支給します。金額・条件・支給時期の詳細は、社内ポータルに掲載の「リファラル制度規程(最新版)」をご確認ください。

【支給条件(例)】
・紹介された方が正社員として入社した場合
・試用期間を経て本採用となった場合

【支給タイミング(例)】
・本採用確定後の給与支給時に支給

【対象(例)】
・正社員採用のみを対象とします
(契約社員・業務委託は対象外など、必要に応じて明記)

【例外(例)】
・内定辞退の場合は支給対象外です
・入社後、一定期間内の早期退職の場合は支給対象外(または減額)です
・同一候補者の同時紹介があった場合の取り扱い(先着順等)がある場合は明記します

条件と例外をあらかじめ示すことで、後からの認識違いや不満を防げます。

あわせて、報酬の有無にかかわらず制度の趣旨は「採用課題の解決」であること、紹介は任意であることも簡潔に添えると、誤解のない告知になりやすくなるでしょう。

紹介フロー

紹介フローは、やり方が分からない不安や手間を減らし、紹介を「実行可能な行動」に変えるための要です。手順が複雑だったり、窓口が分かりにくかったりすると、紹介したい気持ちがあっても行動に移れません。最短ステップで流れを示し、進捗共有の方針と共有範囲まで明記することで、社員は安心して協力しやすくなります。ここでは、社内告知にそのまま使えるフロー例を紹介します。

紹介フローの例文

【紹介の流れ】
1.候補者本人の同意を得る(個人情報の提供・応募意思の確認を含む)
2.専用フォームに必要情報を入力し、紹介を送信する
3.人事が受付連絡を行い、候補者本人へ連絡する
4.選考を実施する(通常採用と同様の基準・プロセスで実施)
5.結果を候補者へ連絡し、紹介者へはステータスを通知する

※進捗は、受付・選考中・結果確定などのステータス情報を中心に週次で共有します。
※評価内容や不採用理由の詳細など、個人情報・評価情報に関わる内容は共有しない運用とします。

【紹介時に必要な情報】
・氏名
・連絡先(メールアドレス・電話番号)
・紹介者との関係性(例:前職同僚、知人など)
・簡単な職務経歴(職種、経験年数、直近の業務概要)

必要情報を絞ることで入力の負担を抑えられ、紹介の初動が早くなり、あわせて、進捗共有の方針と共有範囲を示しておくと、紹介後の不安や不満を減らし、継続的な協力につながりやすくなります。

問い合わせ先

問い合わせ先は、社員の迷いや不安を解消し、紹介行動の「止まり」を減らすために欠かせない要素。窓口が複数あると「誰に聞けばよいか」が分からず行動が止まりやすいため、窓口を一本化し、連絡方法と対応目安を明示することでハードルを下げられます。

それでは、社内告知にそのまま使える記載例を詳しく見ていきましょう。

問い合わせ先の例文

本件に関する質問や相談は、以下の窓口までご連絡ください。
担当部署:人事部 採用担当
担当者名:〇〇(不在時:〇〇)
連絡方法:社内チャット(〇〇)/メール(〇〇@〇〇)/専用フォーム(リンク)
対応目安:原則、1営業日以内に返信します(緊急の場合はチャットでご連絡ください)

対応目安を示しておくと、社員は「いつ返事が来るか」を見通せるため安心して問い合わせができます。あわせて、募集要項や紹介フォームの集約先(ポータル等)も併記しておくと、自己解決できるケースが増え、運用負荷の軽減にもつながるでしょう。

リファラル採用の社内告知の発信方法

リファラル採用の社内告知は、発信方法まで設計してはじめて効果が出ます。

一度きりの案内は埋もれやすいため、オンラインとオフラインを使い分け、段階に応じて内容を変えることが重要です。特に、同じ文章を繰り返すのではなく、毎回「新しい情報」か「判断材料」を足す設計にすると、認知から行動へ進みやすくなるでしょう。

  • 告知は「単発」ではなく「継続運用」を前提に設計する
  • 初回は背景と目的を丁寧に伝え、納得感をつくる
  • リマインドは募集要件と導線を再整理し、思い出すきっかけを増やす
  • 進捗共有は成果や事例を伝え、協力の手応えを可視化する
  • 毎回同じ文章を再掲せず、内容や切り口を変えて発信する

発信方法の一例(オンライン)

  • 社内チャット(Slack/Teamsなど)
    速報・短文のリマインドに向く
    要点+リンク(募集要項/フォーム/窓口)をセットで提示する
  • メール
    正式依頼として背景・要件・注意事項をまとめて伝えられる
    期限や優先度、問い合わせ先まで一通で整理できる
  • 社内ポータル(Notion/Wikiなど)
    募集要項・フォーム・制度規程を集約する「参照先」になる
    最新版を一箇所で確認できる状態を維持し、更新日や版数を明記する

発信方法の一例(オフライン)

  • 全社定例/朝会
    背景や温度感を口頭で補足でき、納得感を高めやすい
    経営層・管理職が触れると、取り組みの優先度が伝わりやすい
  • 掲示(オフィス掲示・デジタルサイネージなど)
    日常的に目に入り、制度の想起を促せる
    QRコード等でポータルやフォームへ誘導する

段階別に「何を発信するか」の例

  • 初回告知
    目的(Why)/募集要件の概要(Who)/紹介手順(How)/締切
  • リマインド
    新規ポジション追加、要件更新、よくある質問への回答、導線の再提示
  • 進捗共有
    受付件数や進捗の集計、成功事例、次に注力したいポジションの再提示

リファラル採用の社内告知を改善して、紹介数を増やそう

リファラル採用は制度を導入しただけでは動きにくく、社内告知の設計と運用で成果が大きく変わります。まず「なぜ今取り組むのか」を事業課題と結び付けて伝え、採用を全社の取り組みとして位置づけることで、社員が自分事として協力しやすくなるでしょう。

次に、求める人物像や採用優先度、紹介手順を具体化し、誰に声をかければよいか、どこに相談すればよいかが迷わず分かる状態をつくることが重要です。あわせて、進捗共有のルールや結果連絡のタイミング、報酬条件、個人情報の扱いを明確にして透明性を高めると、不信感や不公平感を防げます。

告知は単発で終わらせず、複数チャネルで内容を変えながら継続し、成果や事例を共有して「紹介してよい」空気を育てましょう。最後に、閲覧・問い合わせ・紹介・応募化・通過・内定/入社などの指標で振り返り、詰まりポイントを改善し続けることが、紹介を継続的に増やす有力な打ち手です。

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執筆者

金田大和

株式会社b&q 執行役員

横浜国立大学卒。プロップテック企業にて、リテンションマーケティング事業や人事コンサルティング事業の立ち上げ、事業責任者として推進。その後、代表高稲とb&qを共同創業し、現在は執行役員として、多くの企業にHRを通じて本質的な価値を届けるべく、コンサルティング事業を含む複数のHR事業を管掌。これまでのキャリアを通じて合計500社以上の人事と対話し採用/組織改善を図る。

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