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コラム
採用戦略

公開日:2026.05.29

スキルベース採用とは?スキルの定義やメリット・導入手順を解説

スキルベース採用とは?スキルの定義やメリット・導入手順を解説

スキルベース採用とは、学歴や職歴、前職の社名ではなく、候補者が実際に発揮できるスキルを基準に評価する採用手法です。

人手不足やDX推進が進むなか、従来の経歴重視では即戦力人材を見極めにくくなってきました。

こうした課題を解決するアプローチとして、スキルベース採用では業務に必要な能力を事前に定義し、テストや面接で確認します。

本記事では、近年注目を集めるスキルベース採用の意味・定義すべきスキル・導入手順・評価手法まで解説します。

自社に必要な人材を見極めるための参考にしてください。

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目次

スキルベース採用とは?

スキルベース採用とは、学歴や職歴ではなく、候補者が実際に何をできるのかを基準に評価する採用手法です。

従来の採用では、有名大学卒や大手企業出身といった経歴が重視される場面が多くありました。

しかし、スキルベース採用では、業務に必要な能力を持っているかを直接確認します。

この手法が注目される背景には、人材不足の深刻化があります。

特にITやDX領域では、経歴だけで即戦力を判断できません。

そのため、企業は実務に直結するスキルを重視するようになりました。

  • エンジニア採用の例:実際のコード課題やポートフォリオの確認
  • マーケター採用の例:広告運用実績や分析スキルの評価
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メンバーシップ型・ジョブ型・スキルベース採用の違い

採用モデル評価の軸(対象)主なメリット変化への柔軟性
メンバーシップ型人、ポテンシャル組織への定着、長期育成配属転換はしやすいが、専門性が可視化されにくい場合がある
ジョブ型職務、ポジション責任と役割の明確化職務定義が固定化すると、変化への対応が遅れる場合もある
スキルベース採用能力、保有スキル即戦力獲得、柔軟な人材配置柔軟性が高く、市場変化に強い

メンバーシップ型・ジョブ型・スキルベース採用は、それぞれ評価する対象が異なります。

メンバーシップ型は「人」、ジョブ型は「職務」、スキルベース採用は「能力」を軸にしている点が大きな違いです。

日本企業で主流だったメンバーシップ型では、将来性やポテンシャルを重視します。

そのため、入社後に配属や業務内容が変わるケースも珍しくありません。

一方、ジョブ型は職務内容を明確に定義し、そのポジションに適した人材を採用します。

定義された職務に縛られるため、事業変化への柔軟な対応が難しくなるケースもあります。

スキルベース採用は、特定の部署や役職ではなく、候補者が保有するスキルに着目した採用手法です。

たとえばデータ分析や生成AI活用スキルを持つ人材であれば、事業状況に応じて複数部門へ配置しやすくなります。

変化の激しい市場では、この柔軟性が大きな強みになります。

自社の事業環境に合った採用モデルを見つけることが大切です。

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スキルベース採用が注目される背景

スキルベース採用が注目される背景には、人材不足の深刻化や働き方の変化があります。

従来の経歴重視型では、必要な人材を確保しにくくなりました。

さらに、生成AIをはじめとした技術進化により、求められる能力も短期間で変化しています。

本章では、採用競争の激化や雇用の流動化を踏まえ、なぜ企業がスキル重視へ移行しているのかを解説します。

人手不足による採用競争の激化

人手不足が深刻化するなか、スキルベース採用を導入する企業が増えています。

とくにIT人材やDX推進人材は需要が高く、従来の経歴重視だけでは採用競争に勝てなくなりました。

また近年、少子高齢化によって労働人口は減少しています。

その一方で、多くの企業がデジタル化を進めているため、実務スキルを持つ人材の奪い合いが発生しています。

有名大学卒や大手企業出身だけを狙うと、競争が激化し、採用単価も高騰しがちです。

そこで注目されているのが、実務能力を基準に評価するスキルベース採用です。

独学で開発スキルを習得した人材や、中小企業で幅広い実務を経験した人材などにもアプローチできます。

以前なら「書類落ち」していた層の中にいた“活躍が期待できる人材”にアプローチできる、これは大きな強みです。

参考:一般職業紹介状況(令和7年12月分及び令和7年分)について|厚生労働省

雇用の流動化によるスキルを重視した採用の拡大

雇用の流動化が進んだことで、企業は勤続年数よりもスキルを重視するようになっています。

終身雇用を前提とした時代から、個人が市場価値を高めながらキャリアを選ぶ時代へ変化したためです。

現在は転職そのものが一般化しています。

求職者側も、会社名や安定性だけでは企業を選びません。

自分のスキルを活かせるか、さらに成長できるかを重視する傾向が強まっています。

過去の肩書きだけでなく、現在のスキルと学習力を見極めようとする姿勢が大切です。

参考:ジョブ型人事指針|内閣官房

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スキルベース採用において企業が定義すべき「5つのスキル」

スキルベース採用を成功させるには、どの能力を評価するのかを明確に定義する必要があります。

単にスキル重視と掲げるだけでは、評価基準が曖昧になり、採用ミスマッチにつながりかねません。

特に重要なのは、専門知識だけでなく、思考力や適応力まで含めて整理することです。

本章では、企業が定義すべき5つの主要スキルを解説します。

1. 業務の即戦力となる「ハードスキル(専門知識・技術)」

ハードスキルとは、業務を遂行するために必要な専門知識や技術のことです。

スキルベース採用では、このハードスキルが評価の土台になります。

  • エンジニア採用の例:PythonやJavaなどの開発言語
  • 財務職採用の例:会計知識やExcel分析スキル
  • マーケター採用の例:広告運用実績や分析スキルの評価

これらは成果物や数値として確認しやすいため、比較的客観的に評価しやすいのが特徴です。

ハードスキルが不足している場合、入社後に長期間のOJTが必要になります。

その結果、現場社員の教育負担が増え、即戦力採用が成立しにくくなります。

特に少人数組織では、この教育コストが大きな負担になりがちです。

実務では「Pythonが使えます」という自己申告だけでは不十分です。

どの規模のデータを扱ったのか、どの処理を自動化したのかまで確認する必要があります。

具体的な成果物や実績をベースに検証し、スキルを細かく分解しながら評価しましょう。

2. チームの円滑な運用のための「ソフトスキル(対人能力)」

ソフトスキルとは、コミュニケーション能力や協調性、傾聴力など、他者と連携しながら成果を出すための対人能力です。

スキルベース採用では、ハードスキルと同じくらい重要な評価項目といえます。

どれだけ専門スキルが高くても、周囲と連携できなければ組織全体の成果は伸びません

とくに現代は、リモートワークや部門横断型プロジェクトが増えています。

この状況では、テキストコミュニケーションや非言語の合意形成が業務効率を左右します。

チャット上での情報共有や、認識ズレを防ぐ説明力もポイントです。

3. 課題解決のための「思考スキル(論理的思考・分析力)」

思考スキルとは、複雑な問題を整理し、原因を分析しながら解決策を導き出す能力です。

スキルベース採用では、単なる作業能力だけでなく、この思考スキルも重視されます。

当然ですが、現場では常にマニュアル通りに進むとは限りません。

特に新規事業やDX推進では、前例のない課題に対応する場面が増えています。

その際、問題を因数分解し、どこがボトルネックなのかを整理できる人材ほど、高い成果を出しやすくなります。

このスキルが不足している場合、指示待ち状態になりやすいです。

結果として、管理職が細かい判断まで担う必要が生じ、現場全体の負荷が増大します。

一方、自走できる人材が増えると、組織全体の意思決定スピードも向上します。

4. 変化の激しい市場に対応する「柔軟性・適応スキル」

柔軟性・適応スキルとは、市場環境や技術変化に応じて、自ら学び直しながら行動を変えられる能力のことです。

VUCA時代と呼ばれる現在では、この能力が企業競争力を左右します。

近年は生成AIをはじめ、新しいツールや業務プロセスが次々に登場しています。

そのため、今持っているスキルだけでは長期的に通用しないケースも増えました。

企業には、変化に応じて知識を更新できるラーニングアジリティが求められています。

一方で、過去の成功体験に固執する人材は、変化を拒みやすい傾向があります。

その状態が続くと、新しい施策や改善活動が進まず、組織全体の成長を妨げかねません。

だからこそ、古いやり方を手放すアンラーニングも重要になります。

5. プロジェクトを遂行する「管理スキル」

管理スキルとは、タスクの優先順位付けや進捗管理、リスク管理を通じて、目標達成まで業務を推進する能力です。

管理職だけでなく、メンバー層にも欠かせないスキルといえます。

近年は複数案件を並行して進める働き方が一般化しています。

そのため、自身の業務量や納期を整理しながら行動できるセルフマネジメント力が重要になりました。

特にプロジェクト型業務では、進行管理の精度が成果を左右します。

そこで求められるのが、WBSを用いて作業を分解できる人材や、関係者との調整を行いながら遅延リスクを管理できる人材です。

実務では、過去のディレクション経験や、複数ステークホルダーとの調整事例まで確認するとよいでしょう。

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スキルベース採用を導入するメリット

スキルベース採用には、母集団拡大や採用ミスマッチ防止など、多くのメリットがあります。

従来の経歴重視型では見逃していた、即戦力人材を発掘しやすくなるためです。

さらに、スキルを軸に評価することで、採用後の育成コスト削減や従業員エンゲージメント向上にもつながります。

本章では、企業がスキルベース採用を導入する具体的なメリットをまとめました。

母集団の拡大と多様性の確保

スキルベース採用を導入すると、応募母集団を大きく広げやすくなります。

学歴や業界経験といった従来の条件を緩和できるためです。

学位・社名・過去の職種だけで候補者を絞り込まず、業務に必要なスキルを基準に見ることで、これまで接点を持てなかった人材にもアプローチしやすくなります。

たとえば「業界経験5年以上」や「有名大学卒」といった条件を除外します。

こうすると、異業界からの転職希望者や、独学でスキルを習得した人材も応募しやすくなるでしょう。

特にIT領域では、実務経験が浅くても高い開発スキルを持つ人材が存在します。

一方で条件を緩和すると候補者の質が下がると考える企業もあります。

しかし、スキルという明確な基準で評価するため、単純に採用基準が甘くなるわけではありません。

むしろ、多様なバックグラウンドを持つ人材が集まることで、新しい視点やアイデアが生まれやすくなります。

採用ミスマッチの防止

スキルベース採用は、入社後のミスマッチ防止に効果的です。

履歴書の見栄えや面接時の印象だけで判断せず、実務スキルを直接確認できるためです。

従来の採用では、話し方が上手い人や、魅力的な経歴を持つ人が高く評価される傾向がありました。

スキルベース採用では、業務に必要な能力を事前に定義し、テストや課題で確認することでこれらの課題を解決します。

また、早期離職による損失を抑えられる点も大きなメリットです。

採用コストや教育工数だけでなく、現場の受け入れ負担も軽減できます。

人事だけでなく、現場社員の疲弊防止にもつながるため、実務能力ベースの選考を強化していきましょう。

即戦力人材の見極めとコスト削減

スキルベース採用を導入すると、即戦力人材を見極めやすくなり、採用コスト削減にもつながります。

選考段階で実務能力を確認できるためです。

従来の採用では、入社後に基礎教育や長期間のOJTが必要になるケースがありました。

しかし、スキルベース採用では、実技課題やスキルテストを通じて業務遂行能力を事前に確認します。

そのため、入社直後から成果を出せる人材を採用しやすくなります。

スキルを客観的に評価できるようになると、感覚に頼った多段階面接を減らせるのも大きな強みです。

従業員エンゲージメントの向上

スキルベース採用は、従業員エンゲージメント向上にもつながります。

学歴や前職ブランドではなく、自身の実力を評価されたという納得感が生まれやすいためです。

さらに、公平なスキル評価制度が整うと「スキルを伸ばせば正当に評価される」という認識が社内に広がる点も重要です。

この状態が、リスキリングへの意欲向上や主体的な学習行動を促し、組織全体の成長スピードアップにつながります。

スキル基準を明文化し、評価内容をオープンにする企業ほど、離職率改善につながるケースが増えています。

採用だけで終わらせず、社員の評価制度まで含めて設計していきましょう。

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スキルベース採用の導入における課題

スキルベース採用には多くのメリットがありますが、導入時にはいくつかの課題も存在します。

そこで、企業が直面しやすい代表的な課題と、その対策の考え方を見ていきましょう。

スキルの客観的な評価基準の策定が難しい

スキルベース採用では、客観的な評価基準づくりが大きな課題になります。

これは、職歴や資格のような分かりやすい指標だけでは、実務能力を十分に測れないためです。

特に難しいのが、ソフトスキルや思考スキルの定義です。

コミュニケーション能力や論理的思考力は数値化しにくく、評価者によって解釈も変わります。

このように、基準が曖昧なまま選考を進めると、「なんとなく優秀そう」という感覚的な判断へ戻りやすくなります。

そこで、実務においては社内で高い成果を出している社員を分析する方法が有効です。

どのような行動やスキルを持つ人材が活躍しているのかを整理すると、評価基準を設計しやすくなります。

現場データをもとに基準を具体化することで、取り組むべき対応策が見えます。

面接官による評価のズレが生まれる

スキルベース採用では、面接官ごとの評価ズレが発生しやすい課題があります。

同じ候補者でも、評価者の経験や価値観によって判断が変わるためです。

積極的に話す人を高評価する面接官もいれば、論理的に整理して説明できる人を重視するケースもあるでしょう。

この違いが、ハロー効果や第一印象バイアスにつながりやすくなります。

  • ハロー効果際立った一つの特徴(外見や肩書きなど)に引きずられて、全体の評価まで歪んでしまう現象。
  • 初頭効果: 最初に与えられた情報(第一印象)が最も強く記憶に残り、その後の相手への評価やイメージを決定づける現象。

そのため、実務では構造化面接の導入が有効です。

質問内容や評価基準を事前に固定し、面接官向けトレーニングも実施します。

誰が評価しても同じ基準で判断できる仕組みを整え、選考の公平性を高めようとする意識が大切です。

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スキルベース採用を成功に導く具体的な5ステップ

スキルベース採用を成功させるには、単にスキルテストを導入するだけでは不十分です。

必要なスキル定義から評価制度、運用改善まで、一連のプロセスを体系的に設計する必要があります。

特に重要なのは、現場と人事が連携しながら基準を磨き続けることです。

本章では、スキルベース採用を実践するための具体的な5ステップを解説します。

ステップ1:自社に必要なスキルマップの定義

スキルベース採用の第一歩は、自社に必要なスキルを整理したスキルマップを作成することです。

どの能力を、どのレベルで求めるのかを明確にしなければ、選考基準が曖昧になります。

まずは、全社員に共通して必要な基礎スキルと、職種ごとの専門スキルを分けて整理しましょう。

たとえばエンジニアなら開発言語や設計能力、マーケターなら分析力や広告運用スキルなどが該当します。

そのうえで、業務で本当に必要な能力を洗い出していきます。

この際、要件を詰め込みすぎないことが重要です。

必須条件と歓迎条件を切り分けなければ、市場に存在しない理想人材を追い求める状態になり、採用活動がストップしかねません。

  • 必須条件: 選考通過に必須の最低限の条件
  • 歓迎条件: あれば選考を有利に進められる加点要素

また、人事だけで設計を進めないこともポイントです。

たとえば、現場責任者やハイパフォーマー社員を採用業務に巻き込むことが推奨されます。

実際の業務でどのスキルが使われているのかを確認しながら、採用活動をブラッシュアップしていきましょう。

ステップ2:客観的な評価手法の確立

ステップ2では、候補者のスキルを客観的に測定する評価手法を整備します。

これは、自己申告や面接時の印象だけでは、実務能力を正確に把握しにくいためです。

代表的な方法としては、ポートフォリオ提出やワークサンプルテストがあります。

  • エンジニア採用の例:実際のコードを確認する
  • デザイナー採用の例:制作物を確認する
  • マーケター採用の例:広告分析レポートや施策提案を課題にする

また、外部のスキルアセスメントツールを導入し、基礎知識や思考力を測定する企業も増えてきました。

重要なのは「知っている」ではなく「実際にできる」を測ることです。

ペーパーテストだけでは、知識はあるものの実務で成果を出せない人材を採用してしまう可能性があります。

そのため、実際に手を動かして成果物を作る評価方法が重視されています。

一方で、課題量が多すぎると候補者の離脱を招くリスクがある点には留意が必要です。

実力を測る精度と、候補者体験のバランスを取りながら運用していきましょう。

ステップ3:スキルテスト結果と面接評価を融合した選考プロセスの構築

ステップ3では、スキルテストと面接評価を組み合わせた選考フローを設計します。

どちらか一方だけでは、候補者の実力を十分に見極めにくいためです。

  • スキルテスト:実務能力や成果物の質を数値化
  • 面接:コミュニケーション能力やカルチャーマッチ、思考プロセスなどの定性的な情報の確認

実務では、面接中にテスト内容を深掘りする運用が効果的です。

なぜその回答を選んだか、どのような意図で設計したかを確認すると、候補者の思考力や再現性を把握しやすくなります。

こうすることで、単なる偶然の正解なのか、実務レベルで再現できるスキルなのかを見極められます。

ステップ4:社内への理解促進と評価・賃金制度との連動

ステップ4では、スキルベース採用の考え方を社内へ浸透させ、既存の評価制度や給与制度とも連動させます。

採用方法だけ変更しても、入社後の評価基準が従来型のままでは不満が生まれやすいためです。

たとえば、スキル重視で採用した社員に対して、入社後は勤続年数や年齢だけで評価する状態では、納得感が低下します。

その結果、せっかく採用した即戦力人材が早期離職するリスクも高まります。

また、既存社員から「なぜ中途入社者が高待遇なのか」と不満が出るケースもあります。

特にスキル基準が不透明な場合、不公平感が強まりやすくなります。

そのため、どのスキルをどのレベルで評価するのかを社内全体へ共有し、評価基準の透明性を高めることが重要です。

ステップ5:導入後の効果検証(PDCA)

スキルベース採用は、導入して終わりではありません。

採用後の活躍度や定着率を継続的に検証し、評価基準を改善し続ける必要があります。

たとえば、選考時に高評価だった人材が、半年後や1年後に実際に成果を出しているかをチェックしましょう。

その結果、スキルテストで高得点でも現場で苦戦している場合、評価項目そのものが実務とズレている可能性があります。

この検証を行わなければ、誤った基準のまま採用を続ける状態になりかねません。

特に重要なのが、現場マネージャーの声を吸い上げることです。

実際に一緒に働いている管理職ほど、どのスキルが成果へ直結しているかを把握しています。

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実践すべき主要なスキル評価の手法

スキルベース採用では、どのように能力を測定するかが採用精度を左右します。

なぜなら、履歴書や面接だけでは、実務で通用するスキルを十分に把握しにくいためです。

本章では、代表的なスキル評価手法と、実務で活用する際のポイントを解説します。

ワークサンプルテスト

ワークサンプルテストとは、実際の業務を模した課題を候補者に実施してもらい、成果物や作業プロセスを評価する手法です。

スキルベース採用のなかでも、特に実務再現性が高い評価方法として注目されています。

たとえばエンジニア採用では、実際にコードを書いてもらいます。

マーケター採用であれば、架空データを使った分析レポート作成や施策提案を課題にするとよいでしょう。

履歴書に「経験あり」と記載されていても、鵜呑みにしてはいけません。

実際の作業スピードやアウトプット品質は、手を動かさないと把握しにくいためです。

細かなバグへの気づきや、制約条件の中で優先順位を整理する力など、実務特有の能力差が表れます。

そのため、知識確認だけのテストよりも、即戦力性を見極めやすいのが特長です。

SJT(状況判断テスト)

採用選考で活用される評価手法の一つが、SJT(Situational Judgement Test)です。

実務で起こり得る状況を候補者へ提示し、その場面でどのように判断・行動するかを確認する評価手法です。

主にソフトスキルや問題解決力、価値観を測定する目的で活用されています。

たとえば、「納期遅延が発生しそうな案件で、顧客対応と社内調整をどう進めるか」といった現実的なシナリオを提示します。

候補者は複数の選択肢から対応を選ぶ場合もあれば、自分の考えを記述するケースなど、バリエーションは様々です。

この手法の特徴は、単なる理想論ではなく、複数リスクのなかで何を優先するかを確認できる点です。

実務では、すべてを完璧に解決できる場面ばかりではありません。

そのため、候補者の判断基準や仕事への向き合い方が表れやすくなります。

自社の行動指針やカルチャーとの適合性を見極める際にも有効です。

構造化面接

構造化面接とは、事前に質問内容と評価基準を統一したうえで実施する面接手法です。

面接官ごとの主観や直感を減らし、公平性を高める目的で導入されています。

「どの回答なら何点か」というルーブリックを事前に設定するため、スキル比較がしやすくなるのが強みです。

たとえば「課題発生時に自ら関係者を整理し、優先順位を提示できた場合は高評価」といった具体的な行動基準を定めます。

実務では、評価シートを面接官全員へ共有し、「1点:指示待ち傾向が強い」「3点:主体的に改善提案できる」など、行動レベルまで細かく定義されます。

リファレンスチェック

リファレンスチェックとは、候補者の前職上司や同僚へヒアリングを行い、実際の勤務態度やスキルレベルを確認する手法です。

候補者本人の自己申告だけでは把握しきれない客観情報を取得できます。

面接では、自分の実績を強くアピールする候補者も少なくありません。

しかし、実際には周囲のサポートによって成果が出ていたケースや、役割範囲が限定的だったケースもあります。

リファレンスチェックを行うことで、実際にどの程度主体的に動いていたのかを把握しやすくなります。

特にスキルベース採用では、成果だけでなく再現性も重要です。

たとえば「複数部署との調整をどのように進めていたか」「トラブル時にどのような対応をしていたか」は見るべきポイントです。

以下の点に注意した上で実施しましょう。

  • 候補者本人に目的・確認範囲・依頼先を説明し、同意を得たうえで行う
  • 業務遂行能力と関係のない私生活・思想信条・家族情報などには踏み込まない
  • 「粗探し」ではなく、入社後のマネジメントへの活用の視点で行う
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スキルベース採用で自社に最適な即戦力人材を獲得しましょう

まとめると、スキルベース採用とは、学歴や職歴ではなく、実際に発揮できる能力を基準に人材を評価する採用手法です。

人手不足や技術変化が進む現在では、従来型の経歴重視採用だけでは、必要な即戦力人材を確保しにくくなっています。

特に重要なのは、自社に必要なスキルを明確化し、客観的な評価基準を整備することです。

ワークサンプルテストや構造化面接を組み合わせることで、採用精度も高められます。

採用後の評価制度や育成制度まで含めて設計し、自社に最適な人材獲得につなげていきましょう。

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経歴重視の採用における「実務スキルのミスマッチ」や「見極めの難しさ」に対し、
AchieveHRが解決を支援します。

スキルマップの定義から客観的な選考設計まで一気通貫でサポートし、
感覚に頼らない即戦力採用体制へ導きます。

AchieveHRの強み

  • 契約前に要件・戦略を検証し、再現性ある計画で実行
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プロフィール画像

執筆者

金田大和

株式会社b&q 執行役員

横浜国立大学卒。プロップテック企業にて、リテンションマーケティング事業や人事コンサルティング事業の立ち上げ、事業責任者として推進。その後、代表高稲とb&qを共同創業し、現在は執行役員として、多くの企業にHRを通じて本質的な価値を届けるべく、コンサルティング事業を含む複数のHR事業を管掌。これまでのキャリアを通じて合計500社以上の人事と対話し採用/組織改善を図る。

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