公開日:2026.10.01
AI人材とは?代表的な職種・必要なスキルと採用を成功させるポイントを解説
AI人材を採用したいが、AIエンジニアとデータサイエンティストのどちらが必要か分からない……。
市場相場が高騰し、獲得競争も激しい中で、要件や選考をどう設計すべきか迷っている……。
こうした課題には、AI活用の目的から必要な職種・スキルを定めることが重要です。
採用・外部活用・社内育成も組み合わせます。
本記事では、生成AIやAIエージェントの普及、AI人材不足の背景を解説します。
さらに、AIエンジニア・データサイエンティスト・AIプロダクトマネージャーなど、職種ごとの役割を整理します。
人事・採用担当者はもちろん、責任者・経営層の方も、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の要点まとめ
AI人材とは、AIの知識やスキルを活かして企業の課題解決を支える人材です。
開発だけでなく、分析や企画、導入も担います。
AI人材採用の要点は、以下のとおりです。
- AI人材には、AIエンジニアやデータサイエンティストなどがあります。
- 必要な職種は、AIで実現したい目的から決めます。
- 専門知識だけでなく、業務理解や課題解決力も必要です。
- 採用要件は、必須条件と歓迎条件に分けて整理します。
- 採用方法には、求人媒体や人材紹介、ダイレクトリクルーティングがあります。
- 採用が難しい場合は、副業・フリーランスや社内育成も選択肢です。
- 採用成功には、選考体制や待遇設計も重要です。
- 入社後は、キャリアパスや学習環境を整える必要があります。
AI人材の採用では、自社のAI活用目的から必要な役割と要件を決めることがポイントです。
AI人材とは
AI人材とは、AIに関する知識やスキルを活かし、企業の課題解決や事業成長を支える人材です。
AIエンジニアやAI研究者だけでなく、データサイエンティストやAI活用を企画・推進する担当者も含まれます。
企業によって定義は異なりますが、主な役割は次のとおりです。
- AIモデルやシステムを開発する
- データを分析し、業務改善や意思決定に役立てる
- AIを活用したサービスや業務改善を企画する
- 社内へのAI導入や安全な運用を進める
AI人材には専門知識だけでなく、現場の課題を理解し、AIを成果につなげる力も求められます。
採用する際は職種名だけで判断せず、自社で任せたい役割から必要な人材を明確にすることが重要です。
AI人材とIT人材・DX人材の違い
AI人材・IT人材・DX人材は、主に担当する領域や目的が異なります。
ただし、明確に分かれるものではなく、業務によって役割が重なる場合もあります。
| 比較項目 | AI人材 | IT人材 | DX人材 |
|---|---|---|---|
| 主な目的 | AIを開発・活用して課題を解決する | ITシステムを開発・運用する | デジタル技術で業務や事業を変革する |
| 主な業務 | AIモデルの開発、データ分析、AI導入・活用 | システム開発、インフラ構築、保守・運用 | 業務改革、新規事業の企画、DX施策の推進 |
| 代表的な職種 | AIエンジニア、データサイエンティスト、AI活用推進担当者 | システムエンジニア、インフラエンジニア、社内SE | DX推進担当者、ITコンサルタント、プロジェクトマネージャー |
| 主なスキル | AI・機械学習、データ分析、AI活用 | プログラミング、システム設計、インフラ・セキュリティ | 業務理解、企画、プロジェクト推進、デジタル技術の知識 |
| 成果の例 | 予測精度の向上、AIによる業務効率化 | 安定したシステム運用、業務システムの構築 | 業務プロセスの改善、新しい事業やサービスの創出 |
AIエンジニアがDX施策に関わるなど、各人材の役割は重なる場合があります。
採用時は職種名だけでなく、任せる業務と必要なスキルから要件を定めることが重要です。
AI開発やシステム構築、事業変革など、目的に合う経験を確認しましょう。
企業でAI人材の採用が求められている背景
生成AIやAIエージェントの普及により、企業がAIを業務や事業へ取り入れる場面は増えています。
一方で、AI活用を支える専門人材の不足も課題です。
ここでは、生成AIの普及やDX活用、人材不足の3つの観点から背景を整理します。
生成AI・AIエージェントの普及が加速している
生成AIやAIエージェントの普及により、企業でAIを活用する場面が広がっています。
AI人材には、導入から運用まで支える役割が求められます。
両者の主な違いは次のとおりです。
- 生成AI:文章や画像の作成、要約などを支援する
- AIエージェント:目的に応じて情報収集やシステム操作などを進める
企業では、生成AIに加えてAIエージェントの導入も進んでいます。
デジタル庁でも、生成AI利用環境「源内」を活用した業務支援が進められています。
活用範囲が広がるほど、業務設計やセキュリティへの対応も必要です。
AIを安全に運用し、業務成果につなげられる人材の重要性が高まっています。
DX推進や業務効率化にAI活用が欠かせなくなっている
AIは、DX推進や業務効率化を支える重要な手段です。
業務の一部をAIで補助すれば、作業時間の短縮や生産性の向上につながります。
企業では、次のような業務でAI活用が進んでいます。
- 会議の議事録や社内文書を作成する
- 問い合わせへの回答案を作る
- 販売データを分析し、需要を予測する
IPAの「DX動向2026」でも、企業におけるAI導入の拡大や活用効果が調査されています。
ただし、AIツールを導入するだけでは十分ではありません。
対象業務を選び、運用ルールや確認体制まで整えることが必要です。
AI人材には、こうした仕組みを整え、AI活用を業務へ定着させる役割が求められます。
AI需要の拡大に対して専門人材が不足している
AI活用が広がる一方、導入や運用を担うAI人材は不足しています。
特に、AIと現場をつなぐ人材の不足が目立ちます。
IPAの「DX動向2026」では、現場の知見とAIの基礎知識を持つ推進人材の69.6%、
データ管理の知見を持つ推進人材の71.9%が「不足している」と回答されています。
AI人材を採用する際は、必要以上に要件を広げないことが大切です。
自社に必要な役割を絞り、採用と社内育成を組み合わせることで、人材を確保しやすくなります。
AI人材の種類と代表的な職種
AI人材は、AIの開発だけでなく、データ分析や事業への活用、社内での導入・管理まで幅広い役割を担います。
必要な職種は、企業がAIで実現したい目的によって異なります。
ここでは、AI人材を役割ごとに整理し、AIエンジニアやデータサイエンティスト、
AIプロダクトマネージャー、AI活用推進担当者などの違いを紹介します。
AIを開発する人材|AIエンジニア・AI研究者
AIエンジニアとAI研究者は、どちらもAI技術の開発に関わる人材です。
ただし、担う役割や目的には違いがあります。
- AIエンジニア:AIモデルの開発やシステムへの実装、運用・改善を担う
- AI研究者:新しい学習手法やアルゴリズムを研究し、AI技術の発展を目指す
AIエンジニアには、Pythonや機械学習などの知識に加え、モデルを実際のシステムへ組み込む力が求められます。
AI研究者には、機械学習に加えて数学や統計学への深い理解が必要です。
論文調査や実験を通じて、新しい技術や手法を検証します。
採用時は、既存技術を使った開発を任せるのか、
新しい技術の研究を任せるのかを明確にしておくことがポイントです。
データを分析・活用する人材|データサイエンティスト
データサイエンティストは、データを分析し、課題解決や意思決定につながる知見を導く人材です。
データの収集・加工から分析までを担い、統計学や機械学習を使って傾向や要因を明らかにします。
PythonやRなどの分析スキルも求められます。
分析結果を伝えるだけでなく、事業や業務にどう活かすかを考える力も必要です。
採用時は、分析スキルと事業理解の両方を確認することがポイントです。
AIを事業につなげる人材|AIプロダクトマネージャー・AIプランナー
AIプロダクトマネージャーとAIプランナーは、AIを事業価値につなげる人材です。
顧客や現場の課題をもとに、AIの活用方法を考えます。
主な役割は次のとおりです。
- AIプロダクトマネージャー:方針や優先順位を決め、開発全体を管理する
- AIプランナー:AIの活用案を考え、効果や実現性を検証する
たとえば問い合わせ対応にAIを導入する場合、対応時間の短縮や顧客満足度の向上など、目指す成果を設定します。
採用時は、AIの基礎知識に加え、企画力や関係者を巻き込む推進力を確認することがポイントです。
AIを業務で活用・管理する人材|AI活用推進・AIガバナンス担当者
AI活用推進担当者とAIガバナンス担当者は、社内でAIを効果的かつ安全に使う環境を整える人材です。
主な役割は次のとおりです。
- AI活用推進担当者:活用する業務を選び、導入や社員研修を進める
- AIガバナンス担当者:利用ルールを整え、法務やセキュリティ上のリスクを管理する
生成AIを導入する場合、AI活用推進担当者は利用部門を支援しながら効果を検証します。
AIガバナンス担当者は、機密情報の入力や出力内容に関する基準を整えます。
AI活用を広げるには、推進とリスク管理を両立することがポイントです。
AI人材に求められるスキル・知識
AI人材には、AIやデータに関する専門知識だけでなく、業務理解やプロジェクト推進力も求められます。
必要なスキルは、担当する職種や役割によって異なります。
ここでは、AIの専門知識や開発力、課題解決力、ガバナンスなどを整理します。
AI・機械学習・データサイエンスの専門知識
AI人材には、AIや機械学習の仕組み、データの扱い方に関する知識が求められます。
必要な深さは、担当する職種や業務によって異なります。
主な領域は次のとおりです。
- AI:人の判断や作業をコンピューターで支援・自動化する技術
- 機械学習:データから特徴や傾向を学び、予測や分類に活かす手法
- データサイエンス:データを分析し、意思決定や課題解決に役立てる分野
ディープラーニングは機械学習の一種で、画像や文章など複雑なデータの処理に使われます。
採用時は知識の有無だけでなく、データを使って課題解決につなげた経験まで確認することがポイントです。
プログラミング・AI開発スキル
AIモデルの開発やシステムへの実装には、プログラミングやAI開発のスキルが必要です。
求められる言語や技術は、担当する業務によって異なります。
AI分野で使われる主な言語は次のとおりです。
- Python:機械学習やAI開発で広く使われる
- R言語:統計解析やデータ分析に使われる
- Java:業務システムへの組み込みなどで使われる
言語の知識だけでなく、データの前処理やモデルの評価、システムへの実装などもAI開発に含まれます。
採用時は、自社の開発環境や任せる工程に合う経験があるかを確認することがポイントです。
生成AI・AIツールの活用スキル
生成AIを業務で使うには、目的に合った使い方を設計し、出力内容を確認する力が求められます。
ツールを操作できるだけでは十分ではありません。
主に必要なスキルは次のとおりです。
- 目的や条件を明確にした指示を作る
- 出力内容の正確性や適切さを確認する
- 業務に合うAIツールを選ぶ
文章作成では、構成案の作成や校正などに活用できます。
ただし、事実確認や最終的な判断は人が行う必要があります。
採用時は、AIの特徴や限界を理解し、安全に業務へ活用できるかを確認することがポイントです。
業務理解力・課題設定力・問題解決力
AIを成果につなげるには、業務を理解し、解決すべき課題を明確にする力が必要です。
目的が曖昧では、適切な手段や評価指標を選べません。
たとえば問い合わせ対応を改善する場合は、件数や回答時間を確認し、負担が大きい工程を特定します。
そのうえで、AIに任せる範囲と人が担う範囲を分けます。
課題によっては、AI以外の方法が適している場合もあります。
採用時は、課題の発見から解決策の実行、効果検証まで進めた経験を確認することがポイントです。
プロジェクト推進力・コミュニケーション力
AIプロジェクトを進めるには、関係者をまとめ、計画を前に進める力が求められます。
経営層や現場、エンジニアなど、立場の異なる人との調整が必要です。
| 関わる人 | 主な対応 |
|---|---|
| 経営層 | 費用や期待する効果、リスクを説明する |
| 現場担当者 | 業務課題を聞き、AIに任せる範囲を整理する |
| エンジニア | 必要な機能や開発条件を共有する |
AI人材には、目標や進行状況を共有し、問題が起きた際に優先順位や計画を見直す役割もあります。
採用時は、技術経験だけでなく、関係者を巻き込んでプロジェクトを進めた経験を確認することがポイントです。
AIガバナンス・セキュリティ・法律の知識
企業がAIを安全に活用するには、個人情報や著作権、セキュリティなどのリスクを理解する力が必要です。
主に確認したい知識は次のとおりです。
- 個人情報や機密情報の取り扱い
- 生成物による著作権侵害のリスク
- 誤った回答や偏った出力への対応
- アカウントやアクセス権限の管理
個人情報保護委員会は、生成AIへ個人データを入力する際の注意点を示しています。
文化庁も、生成AIと著作権の考え方を整理しています。
AIの利用方法は変化するため、リスクに応じて社内ルールを整備・見直せる人材が求められます。
自社で採用すべきAI人材を見極める方法
AI人材の採用では、自社の目的や任せる業務に合う人材を見極めることが大切です。
ここでは、必要な職種の決め方やスキルレベルの整理、業務理解の確認、社内体制の整え方を紹介します。
AI導入の目的から必要な職種を明確にする
採用するAI人材は、AIで実現したい目的から決めることが大切です。
職種名を先に決めると、必要な役割と採用要件がずれる場合があります。
| AI導入の目的 | 適した職種の例 |
|---|---|
| AIモデルを開発したい | AIエンジニア、AI研究者 |
| データを分析・活用したい | データサイエンティスト |
| AIを使った事業を企画したい | AIプランナー |
| 社内でAI活用を広げたい | AI活用推進担当者 |
| AIを安全に管理したい | AIガバナンス担当者 |
目的を決めた後は、達成したい成果も具体化します。
たとえば需要予測なら、在庫削減や発注精度の向上などです。
目的と成果を明確にすると、必要な職種や役割を絞りやすくなります。
任せる業務と求めるスキルレベルを定義する
AI人材の採用では、任せる業務と必要なスキルレベルを具体化することが大切です。
「AIに詳しい人」だけでは、採用要件が曖昧になります。
担当する業務は、たとえば次のように整理できます。
- AIツールを選定し、社内へ導入する
- 顧客データを分析し、改善策を提案する
- 機械学習モデルを開発・運用する
業務を決めた後は、一人で任せるのか、周囲の支援を受けながら進めるのかを明確にします。
あわせて、採用時に必要なスキルと入社後に習得できるスキルを分けると、採用要件を絞りやすくなります。
専門スキルだけでなく業務理解・ビジネススキルも確認する
AI人材を選ぶ際は、技術力だけでなく、業務を理解して成果につなげる力も確認することが大切です。
分析や開発ができても、現場の施策に反映できなければ十分な成果にはつながりません。
面接では、次の点を確認します。
- どのような課題を見つけたか
- 課題に対して何を提案したか
- どの指標で成果を確認したか
あわせて、専門的な内容を現場へ分かりやすく伝えられるかも重要です。
採用時は、技術を実際の業務で活かせるかまで見極めることがポイントです。
採用前に社内のAI活用体制と役割を整理する
AI人材を採用する前に、社内の協力体制と役割分担を整理することが大切です。
受け入れ体制が曖昧だと、入社後に業務が進みにくくなります。
主な役割は次のとおりです。
- 経営層:AI活用の方針や予算を決める
- 現場部門:業務課題や必要なデータを共有する
- 情報システム部門:システム連携やセキュリティを支援する
- 管理部門:法律や社内ルールとの整合性を確認する
あわせて、AI人材が担う範囲と既存社員が支援する範囲も明確にします。
採用前に役割を整理しておくことで、入社後の負担集中や連携不足を防ぎやすくなります。
AI人材を採用する方法
AI人材の確保には、求人媒体や人材紹介、ダイレクトリクルーティングなど複数の方法があります。
正社員採用に限らず、副業や外部人材の活用も選択肢です。
ここでは、代表的な採用方法に加え、採用が難しい場合の社内育成や外部パートナーの活用方法も整理します。
求人媒体・人材紹介サービスを活用する
求人媒体と人材紹介は、採用したい人材や募集の難易度に応じて使い分ける方法です。
幅広く応募を集めるなら求人媒体、要件に合う候補者を探すなら人材紹介が向いています。
主な違いは次のとおりです。
- 求人媒体:求人情報を掲載し、候補者からの応募を募る
- 人材紹介:採用要件に合う候補者の紹介を受ける
AI人材の求人では、担当業務や使用技術、開発環境、入社後の役割まで具体的に伝えることが大切です。
採用難易度が高い場合は、AI・IT領域に詳しい人材紹介と求人媒体を併用する方法もあります。
ダイレクトリクルーティングで候補者にアプローチする
ダイレクトリクルーティングは、企業から候補者へ直接アプローチする採用方法です。
転職意欲がまだ高くないAI人材とも接点を持てます。
スカウトでは、次の内容を具体的に伝えることが大切です。
- 候補者の経験で注目した点
- 声をかけた理由
- 担当してもらう業務
- 使用する技術や開発環境
- 入社後に任せる役割や裁量
一斉送信のような内容では、候補者に魅力が伝わりにくくなります。
職務経歴や開発実績を確認し、経験と募集業務の接点を示すことがポイントです。
副業・フリーランス人材を活用する
正社員の採用に時間がかかる場合は、副業・フリーランス人材の活用も選択肢です。
必要な専門性を、期間や業務を絞って確保できます。
副業は本業以外でも働く形を指し、フリーランスは業務委託で仕事を受ける働き方を指すのが一般的です。
両者は重なる場合もあります。
依頼時は、業務範囲や納期、報酬を明確にします。
成果物の権利や機密情報の扱いも、契約内容に応じて整理しておく必要があります。
フリーランス法の対象となる取引では、業務内容や報酬額、支払期日などを、
書面または電磁的方法で明示する必要があります。
採用が難しい場合は社内育成や外部パートナーも検討する
AI人材の確保は、経験者の採用だけに限りません。
採用が難しい場合は、社内育成や外部パートナーの活用も選択肢です。
| 方法 | 主な進め方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 社内育成 | 既存社員にAIの知識や技術を学んでもらう | 学習時間や実践の場を用意する |
| 外部パートナー | 開発会社や専門家へ業務を依頼する | 業務を任せきりにしない |
| 併用 | 外部支援を受けながら社員を育てる | 社内外の役割を明確にする |
外部へ依頼する場合も、既存社員がプロジェクトに関わることで、知識やノウハウを社内に残しやすくなります。
採用・育成・外部支援を組み合わせ、自社に合う体制を整えることがポイントです。
AI人材の採用を成功させるポイント
AI人材の採用では、採用要件だけでなく選考体制や待遇も重要です。
入社後の成長環境まで整える必要があります。
ここでは、人材像の定義やスキル評価、魅力づけ、報酬、キャリア支援のポイントを整理します。
求めるAI人材像と採用要件を明確にする
AI人材を採用する際は、任せる役割と期待する成果を明確にすることが大切です。
職種名だけでは、必要な経験やスキルを絞れません。
まず、AIで解決したい課題を整理します。
そのうえで、開発や分析、導入支援など、担当してもらう業務を決めます。
採用要件は、入社時に必要な必須条件と、入社後に習得できる歓迎条件に分けると整理しやすくなります。
現場担当者とも認識をそろえ、実際の業務に合う人材像を求人票へ反映しましょう。
スキルを正しく評価できる選考体制を整える
AI人材の選考では、複数の視点でスキルを評価できる体制を整えることが大切です。
採用担当者だけでは、技術力を判断しにくい場合があります。
| 選考担当者 | 主に確認する内容 |
|---|---|
| 採用担当者 | 志望理由や働き方への希望 |
| 現場担当者 | 業務経験や課題への向き合い方 |
| AIの専門家 | 技術知識や開発経験 |
社内に専門家がいない場合は、外部の技術者へ協力を依頼する方法もあります。
実技試験では、入社後の業務に近い課題を設定することがポイントです。
候補者の強みや経験を具体的に確認しやすくなります。
AI人材が魅力を感じる業務・プロジェクトを用意する
AI人材に選ばれるには、業務内容やプロジェクトの魅力を具体的に伝えることが大切です。
仕事内容や技術環境は、応募先を選ぶ判断材料になります。
求人票や面接では、次の内容を伝えます。
- AIで解決したい課題
- 担当する業務や裁量
- 扱えるデータや使用技術
- 経営層や現場の支援体制
- プロジェクトが事業へ与える影響
良い面だけでなく、現在の課題や制約も伝えることが大切です。
入社後の役割や働き方を具体的にイメージできる情報を示しましょう。
市場価値を踏まえた報酬・待遇を設計する
AI人材を採用する際は、経験や役割に見合う報酬・待遇を設定することが大切です。
社内基準だけでは、市場相場と差が出る場合があります。
求人情報や公的な統計を参考に、職種やスキルレベルごとの水準を確認します。
厚生労働省のjob tagでは、AIエンジニアが属する主な職業分類の賃金情報を確認できます。
報酬だけでなく、勤務場所や働き方、学習支援なども待遇に含まれます。
市場水準と社内の給与基準を踏まえ、条件の根拠を説明できる設計にすることがポイントです。
入社後のキャリアパスとスキルアップ環境を整える
AI人材に長く活躍してもらうには、入社後の成長やキャリアを支える環境が必要です。
主な支援策は次のとおりです。
- 研修や外部講座の受講を支援する
- 技術イベントや勉強会への参加を後押しする
- 新しい技術を試せる環境を用意する
- 技術職と管理職のキャリアを選べるようにする
評価基準や昇進条件も明確にし、定期面談で本人の希望を確認します。
担当業務や学習機会を成長に合わせて見直すことが、長期的な活躍につながります。
自社のAI活用目的を明確にし、必要なAI人材の採用要件を定義しよう
AI人材は、AIの開発だけでなく、データ分析や事業への活用、社内での導入・管理まで幅広い役割を担います。
採用では、AIで何を実現したいのかを明確にし、必要な職種やスキルを決めることが重要です。
職種名だけで要件を決めず、任せる業務や期待する成果から整理します。
採用方法は、求人媒体や人材紹介、ダイレクトリクルーティングなどがあります。
採用が難しい場合は、副業・フリーランスや社内育成、外部パートナーの活用も選択肢です。
選考体制や報酬、仕事内容、入社後の成長環境まで整えることで、採用後の活躍にもつながります。
採用・育成・外部活用を組み合わせ、自社に合うAI人材の確保を進めましょう。