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コラム
採用戦略

公開日:2026.08.28

外国人エンジニアの採用方法とは?メリット・注意点や成功のポイントを解説

外国人エンジニアの採用方法とは?メリット・注意点や成功のポイントを解説

国内でエンジニアを募集しても、応募が集まらず開発計画が遅れている……。

外国人のエンジニアを採用したいが、語学力やビザ手続き、早期離職が不安……。

――こうした課題に対応するには、日本語要件を見直し、技術力を重視した選考に加え、
必要に応じて生活支援や在留資格・査証の手続きに対応することが重要です。

本記事では、「国内在住」「海外在住」「留学生」の3つの採用ターゲットの特徴を解説します。

さらに、コーディングテストなど、実務能力を公正に評価する選考方法も紹介します。

人事・採用担当者はもちろん、責任者・経営層の方も、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の要点まとめ

外国人エンジニア採用とは、国内外の外国人IT人材を採用対象とする取り組みです。

専門人材との接点を広げる手段にもなります。

外国人エンジニア採用の要点は、以下のとおりです。

  • 採用対象は、国内在住者・海外在住者・外国人留学生の3タイプです。
  • 母集団の拡大や専門人材・若手人材との接点増加が期待できます。
  • 日本語力は、担当業務で必要な水準から設定することが大切です。
  • 選考では、日本語力と技術力を分けて評価します。
  • 採用時は、在留資格と担当業務の適合性を確認します。
  • 採用方法は、求人媒体や人材紹介、スカウトなどから選びます。
  • 海外在住者では、査証取得や渡航・転居の費用も見込みます。
  • 定着には、期待値調整や1on1、生活面の支援が有効です。

外国人エンジニア採用は、必要なスキルを基準に、選考から定着まで一貫して設計することが重要です。

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外国人エンジニア採用とは?

外国人エンジニア採用とは、国内外の外国人IT人材を採用対象とする採用活動です。

国内在住者や留学生、海外在住者などが対象となります。

国内だけで採用する場合と比べて候補者層を広げやすく、
自社に必要な技術や経験を持つ人材と接点を持てる可能性が高まります。

一方、外国人を雇用する際は、言語や文化の違いだけでなく、業務内容と在留資格が適合しているかの確認も必要。

海外から採用する場合は、査証(ビザ)の取得などが必要になることもあります。

そのため、採用条件を整えるだけでなく、社内のコミュニケーションや
入社後の支援まで含めて受け入れ体制を設計することが重要です。

国内のIT人材不足と外国人エンジニア採用が増えている背景

外国人エンジニア採用が広がる背景には、国内のIT人材不足と採用競争の激化があります。

国内だけでは、必要なスキルを持つ人材の確保が難しい企業も少なくありません。

経済産業省が2019年に公表した「IT人材需給に関する調査」では、
2030年のIT人材不足は、需要の伸びによって約16万〜79万人に達すると試算されています

高位シナリオでは約79万人の不足が見込まれる計算です。

また、厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況まとめによると、2025年10月末時点で「専門的・技術的分野」の在留資格を持つ外国人労働者は86万5,588人となり、前年比20.4%増加しました。

エンジニアに限定した数値ではありませんが、専門人材の外国人雇用が拡大していることがわかります。

こうした環境では、国内在住の外国人や留学生、海外在住者まで対象を広げることで、
国内採用だけでは出会いにくい人材との接点を増やせます

外国人エンジニア採用は、人材不足に対応しながら採用母集団を広げる選択肢の一つといえるでしょう。

採用対象となる外国人エンジニアの主なタイプ

採用対象となる外国人エンジニアは、国内在住の転職者・海外在住者・外国人留学生の3タイプに大別できます

居住地や在留資格によって、採用時に必要な対応が異なります。

タイプ特徴主な確認・手続き
国内在住の転職者入社まで比較的進めやすい現在の在留資格で予定業務に従事できるか確認
海外在住者海外まで母集団を広げられる在留資格認定証明書(COE)の交付申請や査証取得など
外国人留学生新卒・若手人材との接点を持ちやすい「留学」から就労可能な在留資格への変更

国内在住者は、転職しても現在の在留資格で新しい業務に従事できれば、変更が不要な場合があります。

海外在住者は、入国までの手続きを見込んで採用計画を立てる必要があります。

また、外国人留学生を卒業後に雇用する場合は、
原則として「留学」から仕事内容に対応した在留資格への変更が必要です。

出入国在留管理庁でも、留学生の就職に伴う在留資格変更に関する手続きを案内しています。

採用時は、候補者の居住地だけでなく、
現在の在留資格と入社後の業務内容をセットで確認することがポイントです。

自社の採用時期や受け入れ体制に合う対象層を選ぶことで、採用後の手続きも進めやすくなります。

外国人エンジニアが日本企業を選ぶ理由・重視する条件

外国人エンジニアに選ばれるには、給与だけでなく、
スキル向上やキャリア形成につながる環境を具体的に示すことが大切です。

外国人エンジニア限定の調査ではありませんが、経済産業省の海外人材調査では、就職先で重視する点として「給与・福利厚生が良い」「高いスキルが身につく」がともに59%、「将来性がある」が38%でした。

また、日本で働くことへの期待では「最先端の技術や知識を学べる」「日本で生活できる」がともに90%でした。

専門性を高められることも80%と高く、待遇以外の魅力も重視されています。

そのため採用時には、技術スタック・仕事内容・評価制度・キャリアパス・
生活支援などを具体化して伝えることが有効です。

入社後の働き方や成長機会をイメージできる情報提供が、候補者から選ばれる理由につながります。

外国人エンジニアを採用する5つのメリット

外国人エンジニアの採用は、人材不足への対応に加え、組織や事業面にも複数の効果が期待できます。

ここでは、採用母集団・専門性・若手人材・組織活性化・海外展開の5つの観点から整理します。

採用母集団を広げて人材不足を解消しやすくなる

外国人エンジニアまで採用対象を広げることで、国内採用だけの場合より母集団を拡大しやすくなります

人材不足が続く職種では、候補者との接点を増やす有効な手段です。

国内では出会いにくい技術や経験を持つ人材も候補となるため、
特定のスキルを求める採用でも選択肢が広がります。

ただし、海外まで対象を広げれば必ず採用できるわけではありません。

例えば、日本語力を一律に高く設定すると、
業務遂行に十分な技術力を持つ人材まで対象外になる可能性があります。

業務に必要な日本語力と技術要件を分けて設定することがポイントです。

採用要件を必要以上に狭めず、実際の仕事内容に必要な条件へ整理することで、
母集団拡大のメリットを活かしやすくなるでしょう。

高い専門スキルを持つエンジニアと出会える可能性が高まる

外国人エンジニアまで採用対象を広げることで、高度な専門性を持つ人材と出会える可能性が高まります

国内だけに限定しないことで、候補者の選択肢を増やせるためです。

特にAI、クラウド、セキュリティなど専門性の高い領域では、
国内採用だけでは要件に合う人材が見つからない場合もあります。

海外人材を含めれば、異なる開発経験や技術背景を持つ候補者にも接点を持てます。

選考では、国籍ではなくコーディングテストや技術面接などで実務能力を客観的に評価することが大切です。

評価基準を明確にすることで、自社が求める専門人材を見極めやすくなります。

専門スキルを重視する採用ほど、対象地域を広げることが人材確保の有力な選択肢になるでしょう。

優秀な若手エンジニアを採用できる可能性が高まる

外国人エンジニアまで採用対象を広げることで、将来性のある若手IT人材との接点を増やせます

国内の外国人留学生に加え、海外の大学卒業者なども候補になるためです。

即戦力だけに限定せず、育成を前提にすれば採用できる人材層はさらに広がります。

特に若手採用では、経験年数だけで判断しないことがポイントです。

選考では、技術の基礎力に加えて、学習意欲・新しい技術への適応力・
成長可能性を総合的に評価することが有効です。

現在の実務経験だけでなく将来性まで含めることで、中長期的に開発組織を支える人材の確保につながるでしょう。

多様な価値観が加わり組織の活性化につながる

外国人エンジニアが加わることで、異なる経験や価値観を組織に取り入れやすくなります

これまで当然としていた開発手法や働き方を見直すきっかけにもなるでしょう。

多様なメンバーが協働するには、曖昧な指示や暗黙のルールを減らし、
業務内容や判断基準を明文化する必要があります。

その結果、情報共有の方法が整理される効果も期待できます。

ただし、外国人材を採用するだけで組織が活性化するとは限りません。

異なる意見を受け入れ、業務改善につなげられる環境を整えることが前提です。

多様な視点を活かせる組織づくりまで進めることで、チーム全体の柔軟性や協働しやすさにつながります。

海外展開やグローバル開発を進めやすくなる

外国人エンジニアの採用は、海外展開やグローバル開発を進める体制づくりにも役立ちます

現地市場への理解を持つ人材が加わることで、海外向けの事業や開発を進めやすくなるためです。

例えば、言語だけでなく文化や商習慣への理解があれば、
海外拠点との連携や現地ユーザー向けサービスの改善に活かせます。

国内視点だけでは気づきにくいニーズを把握できる可能性もあります。

ただし、外国人であることだけを理由に海外関連業務を任せるのは適切ではありません。

本人の専門性・経験・希望に合った役割を設計することが必要です。

個人の強みを活かせる配置まで行うことで、
海外事業やグローバルな開発体制を支える人材として活躍してもらいやすくなるでしょう。

外国人エンジニア採用のデメリット・課題

外国人エンジニア採用では、言語・文化・制度など、日本人採用とは異なる課題が生じる場合があります。

ここでは、コミュニケーション・価値観・選考・在留資格・受け入れ体制の5つの観点から整理します。

日本語力やコミュニケーションの違いが課題になりやすい

外国人エンジニアの採用では、日本語力や伝え方の違いが業務上の課題になる場合があります

ただし、必要な語学力は担当業務によって異なります。

顧客対応が多い職種では高い日本語力が求められる一方、
開発中心なら必要な意思疎通ができれば働けるケースもあります。

一律の基準ではなく、業務ごとの設定が必要です。

また、「適宜対応して」などの曖昧な指示は、認識のずれを生みやすくなります。

指示の文章化や平易な表現の使用によって、コミュニケーション上の負担を減らせます。

本人の日本語力だけを課題と捉えず、社内の伝え方も見直すことで、双方が働きやすい環境につながるでしょう。

文化や仕事に対する価値観の違いがある

外国人エンジニアを受け入れる際は、仕事やキャリアに対する価値観の違いを前提にすることが必要です。

働き方や評価への考え方は、個人の経験や文化的背景によって異なります。

例えば、休暇の取り方や上司との関係、昇進への期待などで認識がずれる場合があります。

日本企業の慣習を暗黙の前提にすると、不満やミスマッチにつながりかねません。

そのため、評価基準・期待する役割・業務ルールを明文化して共有することが有効です。

必要に応じて、受け入れる側への異文化理解の研修も役立ちます。

違いを合わせてもらうのではなく、双方が共通認識を持てる仕組みを整えることが、安定した協働につながります。

技術力や実務能力の見極めが難しい場合がある

外国人エンジニアの選考では、日本語力と技術力を分けて評価することが必要です。

面接での受け答えだけでは、実務能力を正確に判断できない場合があります。

日本語が流暢でも技術力が高いとは限らず、反対に会話が苦手でも優れた開発スキルを持つ人材はいます。

語学力を重視しすぎると、候補者を見逃す要因になりかねません。

そこで、コーディングテストや技術課題、ポートフォリオなどを活用し、
共通の基準で技術力を確認する仕組みを設ける方法が有効です。

語学力・技術力・実務経験をそれぞれ分けて評価することで、より精度の高い採用判断につながります。

在留資格の確認や手続きが必要になる

外国人エンジニアを採用する際は、在留資格と予定する業務内容が適合しているかを確認する必要があります

在留資格によって、就労できる活動の範囲が異なるためです。

採用時は、在留カードや旅券などで在留資格・在留期間・就労制限の有無を確認します。

厚生労働省も、外国人の雇入れ時に就労可否を確認するよう案内しています。

エンジニアでは「技術・人文知識・国際業務」などが該当するケースがありますが、
在留資格の名称だけでなく、実際に担当する業務まで確認することが欠かせません。

候補者の状況によっては在留資格の取得・変更などが必要になります。

採用決定後に手続きで遅れないよう、選考段階から確認しておくと安心です。

入社後の受け入れ・サポート体制を整える必要がある

外国人エンジニアの定着には、入社後の受け入れ体制まで含めて採用を設計することが必要です。

業務面だけでなく、生活面で支援が必要になる場合もあります。

来日直後は、住居探しや行政手続き、銀行口座の開設などに戸惑うケースがあります。

企業がどこまで支援するかを事前に決めておくと、入社後の混乱を減らせます。

また、メンター制度や定期的な1on1を設け、困ったときに相談できる相手を明確にすることも有効です。

小さな不安を早い段階で把握しやすくなります。

業務と生活の両面から必要な支援を整えることで、
能力を発揮しやすい環境をつくり、中長期的な定着にもつながります。

外国人エンジニアの採用・活用方法と選び方

外国人エンジニア採用では、求める人材や予算、採用時期によって適した手法が異なります。

ここでは、求人媒体や人材紹介、ダイレクト採用などの手法を特徴別に整理します。

求人媒体・自社採用サイトで募集する

幅広い候補者と接点を持ちたい場合は、求人媒体と自社採用サイトの併用が有効です

それぞれ役割が異なり、母集団形成と情報提供を補完できます。

求人媒体は利用者へ求人を届けやすく、自社採用サイトは仕事内容や開発環境、
組織文化まで詳しく伝えやすい点が特徴です。

募集時は、担当業務・技術スタック・必要な日本語レベル・給与や働き方を具体化することが欠かせません。

情報が曖昧だと、応募後のミスマッチにつながります。

求人媒体で接点を広げ、自社採用サイトで理解を深めてもらう設計にすると、
応募の量と質を両立しやすくなるでしょう。

人材紹介会社・採用エージェントを利用する

外国人採用のノウハウや社内リソースが不足している場合は、
人材紹介会社・採用エージェントの活用が有効です。候補者探しから選考調整まで支援を受けられます。

外国人エンジニアに強い会社なら、採用要件に合う候補者の紹介に加え、
在留資格に関する情報提供や手続き支援を受けられる場合もあります。

一方、成功報酬型では採用時に紹介手数料が発生するため、
料金だけでなく紹介実績や得意な技術領域まで確認することが必要です。

自社の採用要件を理解し、必要な支援範囲まで対応できる会社を選ぶことで、
採用担当者の負担を抑えながら選考を進めやすくなります。

ダイレクトリクルーティング・リファラル採用を活用する

特定のスキルを持つ外国人エンジニアへ直接アプローチするなら、
ダイレクトリクルーティングやリファラル採用が有効です

ダイレクトリクルーティングは企業から候補者へ直接接触でき、
リファラル採用は社員の人脈を通じて候補者との接点をつくれます。

スカウトでは、候補者の経験や技術に合わせて訴求内容を変えることがポイントです。

定型文の一斉送信では、自社への関心を高めにくい場合があります。

一方で、候補者選定や連絡、効果検証には一定の工数がかかります。

継続して運用できる体制がある企業ほど活用しやすい手法といえるでしょう。

人材派遣・フリーランスを活用する

一時的な人手不足や専門スキルの補完には、人材派遣やフリーランスの活用も選択肢です。

正社員採用より、必要な期間や業務に合わせて人材を確保しやすい特徴があります。

例えば、新規サービスの立ち上げや期間限定の開発など、
特定の工程だけ専門人材が必要な場合に活用しやすいでしょう。

日本国内で外国人材に働いてもらう場合は、在留資格で認められた活動範囲と業務内容の確認が必要です。

派遣と業務委託では契約関係や指揮命令の扱いも異なります。

正社員採用に限らず、必要な期間・業務・契約形態を整理したうえで選ぶことで、
開発リソースを柔軟に補完できます。

採用方法を費用・スピード・工数で比較する

自社に合う手法を選ぶには、費用だけでなく、採用までのスピードと社内工数も含めて比較することが必要です。

採用人数や求めるスキル、担当者のリソースによって最適な手法は変わります。

採用を急ぐなら人材紹介、母集団を広げるなら求人媒体など、目的から選ぶと整理しやすくなります。

採用・活用手法特徴費用の傾向スピードの傾向社内工数向いているケース
求人媒体幅広く募集できる低〜中母集団を広げたい
人材紹介条件に合う候補者を紹介してもらえる比較的早い採用を効率化したい
ダイレクトリクルーティング候補者へ直接アプローチできる特定人材を狙いたい
リファラル採用社員の人脈を活用できるばらつきがある低〜中自社と接点のある人材を探したい
派遣・業務委託必要な期間やスキルを補完できる比較的早い低〜中短期的に人材を確保したい

※費用・スピード・工数は一般的な傾向であり、サービスや採用条件によって異なります。

一つに絞る必要はなく、採用課題に応じて複数のチャネルを組み合わせる方法も有効です。

優先順位を明確にしたうえで、自社に合う組み合わせを選ぶとよいでしょう。

外国人エンジニア採用にかかる費用と入社までの期間

外国人エンジニア採用では、採用手法や居住地によって、必要な費用や入社までの期間が異なります。

ここでは、採用費用・渡航や生活支援の費用・入社までの期間という3つの観点から整理します。

求人媒体・人材紹介・ダイレクト採用にかかる費用

外国人エンジニアの採用費用は、利用する採用チャネルによって料金体系が異なります

求人媒体・人材紹介・ダイレクト採用では、費用の発生方法もさまざまです。

求人媒体は掲載料、人材紹介は成功報酬、ダイレクト採用はサービス利用料などが中心です。

料金体系は各サービスで異なるため、事前の確認が欠かせません。

また、求人作成やスカウト送信、候補者対応などの社内工数も採用コストの一部です。

外部費用と社内工数を合わせて比較することがポイントとなります。

表面的な料金だけでなく、採用単価やスピードまで含めて判断すると、自社に合う手法を選びやすくなるでしょう。

ビザ・渡航・転居・生活支援にかかる費用

海外在住の外国人エンジニアを採用する場合は、採用費以外の渡航・転居関連費用も見込む必要があります

主な費用として、在留資格手続きを専門家へ依頼する費用、航空券、
引っ越し費用、住居の初期費用などが挙げられます。

来日後は、住居や銀行口座、携帯電話などの手続きで支援が必要になる場合もあります。

企業と本人の負担範囲を事前に決めておくことが大切です。

支援内容と費用負担を採用前に明確にしておけば、入社直前の認識違いや追加コストを防ぎやすくなります。

採用開始から入社までにかかる期間の目安

外国人エンジニアが入社するまでの期間は、居住地や在留資格の状況によって大きく変わります

国内在住で、予定する業務に対応した在留資格を持つ場合は、比較的スムーズに入社へ進めやすい傾向があります。

一方、海外在住者は在留資格認定証明書の交付申請や査証取得、渡航準備などが必要です。

審査期間は申請内容や時期によって異なります。

そのため、入社予定日から逆算して余裕のあるスケジュールを組むことが欠かせません。

手続き期間も採用計画に含めておくと安心です。

外国人エンジニアを採用するまでの流れ

外国人エンジニアの採用では、通常の選考に加えて、在留資格の確認や必要な手続きを組み込むことが必要です。

基本的には、以下の5ステップで進めます。

  1. 人材要件を設定する:技術スキル・実務経験・日本語レベル・担当業務を明確にする
  2. 求人募集・母集団形成を行う:求人媒体や人材紹介などで候補者を集める
  3. 面接・選考を実施する:技術力や実務能力、コミュニケーション力などを確認する
  4. 内定・雇用契約を行う:給与・業務内容・勤務地などの労働条件をすり合わせる
  5. 在留資格の手続き・入社準備を行う:必要に応じて在留資格の取得・変更などを進める

特に、候補者の在留状況によって必要な手続きや期間が異なる点には注意が必要です。

国内在住者でも、現在の在留資格で予定する業務に従事できるかを確認します。

また、外国人を雇い入れた事業主には、
原則としてハローワークへの「外国人雇用状況の届出」が義務付けられています。

詳しくは厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」で確認できます。

選考だけでなく在留資格の確認や入社後の届出まで含めて流れを整理しておくと、
採用決定後の手続きも進めやすくなります。

外国人エンジニアの求人・面接で採用ミスマッチを防ぐポイント

外国人エンジニア採用では、技術力だけでなく、働き方の認識差までもミスマッチにつながる場合があります。

ここでは、求人票・能力評価・キャリアやチーム適性の3つの観点から、選考時の確認ポイントを整理します。

求人票では業務内容・技術・言語・給与条件を明確にする

外国人エンジニア向けの求人票では、業務内容・技術・言語・給与などの条件を具体的に示すことが欠かせません。

情報が曖昧だと、候補者が応募可否を判断しにくく、入社後の認識ずれにもつながります。

担当業務や技術スタック、働き方まで明確にすると効果的です。

特に日本語力は、一律に高い水準を求めるのではなく、
担当業務で実際に必要なレベルから設定することがポイントです。

現場と採用担当が必要条件をすり合わせて求人票へ反映することで、
対象を狭めすぎず、採用ミスマッチも防ぎやすくなります。

日本語力だけでなく技術力・実務能力を評価する

外国人エンジニアの選考では、日本語力と技術力・実務能力を分けて評価することが重要です。

日本語での受け答えが流暢でも技術力が高いとは限らず、
反対に会話が苦手でも高い開発スキルを持つ人材はいます。

そこで、技術課題やコーディングテスト、過去の成果物などを活用し、
実際の業務に近い方法で能力を確認することが有効です。

面接の印象だけに頼らず、技術力・日本語力・チーム適性を分けて評価すると、
より精度の高い採用判断につながります。

志望理由・キャリアプラン・チーム適性を確認する

外国人エンジニアの選考では、技術力だけでなく、志望理由やキャリアプランまで確認することが大切です。

本人が目指すキャリアと、自社で提供できる役割や成長機会にずれがあると、
入社後の不満や早期離職につながる可能性があります。

面接では、日本で働きたい理由や自社を選ぶ理由、今後挑戦したい技術や役割を確認しましょう。

チーム内での情報共有や意見交換のスタイルを見ることも有効です。

候補者の希望と自社の環境をすり合わせることで、入社後のミスマッチを抑え、
長期的な活躍につなげやすくなります。

外国人エンジニア採用の成功事例

弊社が採用支援を行う企業に対し、自社のキャリアアドバイザー経由で外国人エンジニアを紹介し、
CAE解析エンジニア1名の採用につながった事例です。

企業側の課題は、専門性の高いエンジニアを採用したいものの、対象となる人材が限られ、
十分な母集団を形成できていなかったことでした。

今回紹介した候補者も、技術経験を持ちながら、当時の仕事では専門性を十分に活かしきれていない状況でした。

そこで弊社では、外国人向けの採用媒体だけに限定せず、
OpenWorkなど国内で一般的に利用されるサービスも含めて候補者を探索。

国籍ではなく、CAE解析の経験・仕事への熱量・業務に必要な日本語力があるかを軸にマッチングしました。

また、候補者には外国人材の受け入れ環境や入社後に任される役割への不安もあったため、
選考中に複数回の面談を実施しました。

仕事内容や期待される役割、企業側の受け入れ姿勢を丁寧に伝えています。

その結果、CAE解析を担う外国人エンジニア1名の採用に成功しました。

成功のポイントは、以下の3点です。

  • 日本人に限定せず、業務に必要なスキルから採用対象を再定義した
  • 国内媒体にもいる外国人エンジニアまで候補者探索の範囲を広げた
  • CAが企業と候補者の間に入り、入社前の不安や認識のずれを解消した

外国人採用を特別な施策として捉えるのではなく、
「自社で活躍できる人材は誰か」という基準から母集団を見直したことが、採用成功につながった事例です。

▼ その他の採用支援実績を見る

外国人エンジニア採用に関するよくある質問

外国人エンジニア採用では、費用や手続きだけでなく、語学力や定着に関する疑問も生じやすいものです。

ここでは、採用前に確認しておきたい代表的な質問を、費用・日本語力・定着の観点から整理します。

外国人エンジニア採用にはどのくらい費用・期間がかかりますか?

外国人エンジニアの採用費用や入社までの期間は、採用手法と候補者の居住地によって大きく異なります

人材紹介では成功報酬、求人媒体では掲載料、ダイレクト採用ではサービス利用料などが主な費用です。

海外在住者の場合は、渡航や転居支援の費用が加わることもあります。

期間についても、国内在住者は比較的進めやすい一方、
海外在住者では在留資格認定証明書の交付申請や査証取得、渡航準備などが必要です。

そのため、採用費だけでなく入社までの期間や追加費用も含めて計画することがポイントです。

予算と採用時期の両面から手法を選ぶとよいでしょう。

日本語が話せない外国人エンジニアでも採用できますか?

日本語が流暢でなくても、業務内容と受け入れ体制によっては採用可能です

英語で開発や社内連携を進められる環境なら、高度な日本語力が必須ではない場合があります。

一方、顧客対応が多い職種では、一定の日本語力が求められます。

重要なのは、職種ごとに業務上必要な日本語レベルを設定することです。

語学力だけで候補者を除外すると、技術力の高い人材を逃す可能性があります。

開発体制や社内言語も踏まえて必要水準を決めることで、採用対象を広げやすくなるでしょう。

外国人エンジニアの早期離職を防ぐにはどうすればよいですか?

外国人エンジニアの早期離職を防ぐには、採用前の期待値調整と入社後の継続的なフォローが欠かせません。

選考時に仕事内容や評価基準、キャリアパスを具体的に伝え、
本人が希望する働き方や成長機会とずれがないか確認します。

入社後は、1on1やメンター制度などを活用し、
業務・人間関係・生活面の悩みを相談できる環境を整えることが有効です。

採用時の認識合わせから入社後の支援まで一貫して行うことで、
ミスマッチを抑え、中長期的な定着につながります。

外国人エンジニア採用を成功させるには採用設計と定着支援が重要

外国人エンジニア採用は、国内だけでは出会いにくい専門人材や若手人材まで採用対象を広げられる方法です。

人材不足への対応に加え、組織の多様化や海外展開にもつながる可能性があります。

一方で、日本語力や文化の違い、在留資格の確認、入社後の受け入れなどへの対応も必要です。

国籍ではなく、業務に必要なスキルや経験、日本語力を基準に判断することが欠かせません。

求人媒体や人材紹介、ダイレクトリクルーティングなど、採用方法にもそれぞれ特徴があります。

採用要件・予算・入社時期に合わせて手法を選び、選考から定着まで一貫して設計することが成功のポイントです。

自社で活躍するために必要な条件を整理したうえで採用対象を広げることで、外国人エンジニア採用を有効な人材確保の選択肢にできます。

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プロフィール画像

執筆者

金田大和

株式会社b&q 執行役員

横浜国立大学卒。プロップテック企業にて、リテンションマーケティング事業や人事コンサルティング事業の立ち上げ、事業責任者として推進。その後、代表高稲とb&qを共同創業し、現在は執行役員として、多くの企業にHRを通じて本質的な価値を届けるべく、コンサルティング事業を含む複数のHR事業を管掌。これまでのキャリアを通じて合計500社以上の人事と対話し採用/組織改善を図る。

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